# タッチ

## 基本情報

- 著者: あだち充
- 連載: 週刊少年サンデー
- ジャンル: 少年漫画、青春ラブコメディ、スポーツ
- 評価: 9.4/10
- 最終更新日: 2026年08月19日
- 元ページ: https://mangayoshiashi.com/manga/03e1146e-114b-469b-841a-3291dd018787

## あらすじ

双子の兄と弟、そして隣の喫茶店の看板娘。三人は物心つく前からいつも一緒だった。弟は野球部のエースとして彼女の「甲子園に連れていって」という願いを背負い、兄はそれを応援する側にまわる。だがある夏の朝、その日常は一瞬で崩れた。残された兄は自分の足でマウンドへ上がり、「代わり」と呼ばれる視線に耐えながら、頑固な女房役や手強い相手との勝負のなかで本物の投手へ変わっていく。台詞のないコマ、はぐらかしてばかりの会話、そこに滲む言えない気持ち。声を張らないぶん、読む側の胸に深く沈んでくる。野球も初恋もどちらも投げ出さないまま、最後の一球まで駆け抜ける青春！

## この漫画を読むのに向いている人

- 白球を追う熱さと、**言えないままの初恋のもどかしさ**を、どちらも手加減なしで味わいたい人
- 説明を減らして**間や表情で語る描き方**が好きで、行間を自分で埋めながら読むのを楽しめる人
- 何十年も読み継がれてきた**青春漫画の原点**を、古い作品としてではなく今の目で読んでみたい人

## この漫画を読むのに向いていない人

- **思わせぶりに見えるヒロイン**の言動が気になりだすと、そこから物語に入りづらくなる人
- 試合の決着まで一直線に進む話を求めていて、**寄り道の多い日常の場面**を退屈に感じる人
- **根性論に寄った厳しい指導**の描写が苦手で、そうした場面が続くと読み進める手が重くなる人

## 良い所

- 何度も読み返して結末を知っているのに、試合の場面ではやっぱりハラハラします。勝ち負けは分かっているのにです。そして二人の**近づいては離れるもどかしい距離**に、いつまで経ってもキュンとさせられます。
- 人がいなくなる出来事を、盛り上げずに引き算で描いてくる。無駄な線のない絵なのに、両親の**心ここにあらずの表情**だけで喪の空気が伝わってくる。大人になって読み返したら、ぼろぼろ泣いた。
- 決勝の延長戦は、連載を追っていた頃と変わらず落ち着かない気持ちで読んだ。マウンドに立つ投手も、そこで**ナインへ指示を飛ばす女房役**も格好いい。派手な結末を描かない引き際も効いている。
- 会話がまともに噛み合っていないのに、心の中はちゃんと伝わってきます。のらりくらりかわしておいて、ふいに**ど真ん中の直球みたいな一言**を放り込んでくるのです。あの落差にやられました。
- 台詞のないページがいい。負けたあとのなんでもないプールでのやりとりとか、泣いた事実を本人ではなく見ていた側の一言で描くとか、**描かないことで伝えてくる**やり方がおもしろい。

## 悪い所

- ヒロインがどうにも苦手でした。兄を想っているのは分かるのに、弟に気があるように見える**思わせぶりな態度**を崩しません。好きな相手の気持ちをもう少し考えてあげてほしかったです。
- 面白くて最後まで読んだけれど、盛り上げるための**都合よく転がる展開**が何度も目についた。予定調和だなと感じる場面もある。もう少し練られていたらと思うと、正直かなり歯がゆい。
- 女の私から見ると、ヒロインは**男の頭の中で作られた理想の女の子**そのものに見えてしまう。男の前だけ態度が変わるあたりも、読みながら何度も引っかかった。名作なのは分かるが、この子だけは好きになれない。
- 終盤に出てくる監督のやり方が、子どもの頃からずっと好きになれません。竹刀を持って追い込む場面は、どう理屈をつけても**理不尽な特訓は理不尽なまま**だと思います。今読むとなおさらです。
- 最後まで投げ続けると思っていた**控え投手の退場があまりにあっさり**していて拍子抜けした。まわりの人物より読者の自分のほうが驚いている。強敵との試合が引き分けに終わる流れにも、置いていかれた気分が残った。
