# 兄だったモノ

## 基本情報

- 著者: マツダミノル
- 連載: GANMA!
- ジャンル: 心理・ドラマ、ホラー、サスペンス
- 評価: 8/10
- 完結済み
- 最終更新日: 2026年10月31日
- 元ページ: https://mangayoshiashi.com/manga/0bd9c72d-019b-436c-ae74-97e33f53d62b

## あらすじ

若くして病で逝った兄の墓前で、女子高生の鹿ノ子は見てしまう。兄の恋人だった小説家・聖の背に、おぞましい怪物がまとわりつき「トルナ…オレノダ…」と呻く姿を。それは変わり果てた兄、兄だったモノだった。ひそかに聖へ想いを寄せる鹿ノ子は、兄から聖を守り、自分を女として見てもらうため、聖の暮らす広島へ通う決意をする。けれど兄の元恋人・南や、霊の見える僧侶・藤原と怪物の正体を探るうち、聖の別の顔が見えてくる。穏やかで無害に見えた彼に関わった人は、なぜか次々と彼に執着し、壊れていったのだ。兄はなぜあんな姿になったのか。そもそもあれは兄なのか。優しい顔の下に毒を隠した、鈴蘭のような男をめぐる愛憎ホラー！

## この漫画を読むのに向いている人

- 人の弱さや狡さを描く、**善人とも悪人とも言い切れない人物たち**の心理劇をじっくり味わいたい人
- 幽霊の怖さより、**生きている人間の業や執着がじわじわ怖い**ホラーサスペンスを読みたい人
- 表情や言動の細かな描写を手がかりに、**登場人物の本心や謎を考察しながら読む**のが好きな人

## この漫画を読むのに向いていない人

- **長い話がどんでん返しで行ったり来たりする**展開より、簡潔にまとまった筋書きをすっきり読みたい人
- オカルト、サスペンス、ホラー、BLなど、**いくつものジャンルが混ざった話**が読みにくく感じる人
- 登場人物に寄り添って読みたいタイプで、**誰にも共感できない人間関係のもつれ**が続くとつらくなる人

## 良い所

- 各巻がお芝居の一幕を観るような作りで、狂言まわしが不可解さを整理するふりをして、かえって混沌を深めていく。**巻ごとのテーマが楽曲や小説、戯曲になぞらえてあり**、想像がふくらむ。
- 人は他人のどの部分を知っているのか、と考えさせられます。**取り憑いたモノが見える人と見えない人がいる**ことで、物語が自然に、不穏に内面へ向かっていきます。先へ先へと読む手が止まりません。
- 怖い。怖いけれど、大胆さや迫力といったストーリーの大枠に全振りしていないのがいい。**表情や言動の描写がいちいち丁寧**で、考察のしがいがあって、大好きな一作。
- 怖さと面白さのバランスが絶妙です。**亡くなった兄の元恋人を好きになる**という設定、その兄が悪霊として化けて出る筋書き、キャラ同士の会話劇。どれもが、なかなか他にない雰囲気を作り出しています。
- オカルトか、ホラーか、はたまたミステリーか。戸惑いながら読み進めると、**さまざまな人間の業が絡みついてくる**。人間って怖い、そして深い。気持ちはどんよりするのに、先が気になって読みたくなってしまう。

## 悪い所

- 最初は面白いと思ったものの、とにかく長い。いつ終わるのかという気持ちが強くなり、読むことに疲れてしまった。**話がごちゃごちゃで行ったり来たりし**、整合性が取れていない。もっと簡潔にまとめてほしかった。
- 意外性に意外性を、**どんでん返しにどんでん返しを重ねる**ので、もう何にも驚かなくなりました。登場人物がみな目を見開いて大声を出し、全員同じ性格に見えます。文学要素も少し入れすぎかもしれません。
- **ヒロインにも兄にも彼氏にも共感できず**、身内で勝手にやってろという気分で読み進める気になれない。文学的な呟きで重厚さを出そうとしているが、絵と噛み合わず安っぽく見えてしまう。
- オカルトなのか、サスペンスなのか、ホラーなのか、BLなのか。**いくつものジャンルが混ざり合っている**うえに、どれも苦手なのでかなりきつい。評判を見てまとめ買いしたけれど、複雑すぎてわけがわからない。
- 連載が始まったころの異質な感じが好きだったのに、ラストは**想像できる範囲内の最終回**でがっかりしました。当たり障りのない締め方で、無難に完結してほしくはなかったです。
