レビュー著者: 漫画よしあし
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囚人リク の感想と評価(良いところ、悪いところ)
良い所
- 主人公のリクが、どんなに理不尽な暴力を受けても、決してその「正義感」と「希望」を捨てない姿に、何度も勇気をもらい、ボロボロに泣かされました。彼が周囲の荒くれ者たちの心を変えていく展開は最高に熱いです!
- レノマをはじめとする、「最初は敵だった囚人たちが、リクを認めて最高の戦友になっていく」過程が本当に素晴らしく、男同士の熱い友情と絆の描写に関しては、この作品の右に出るものはありません。
- 脱獄計画を巡る手に汗握る心理戦と、一瞬のミスも許されない緊迫感。知略と根性を尽くして高い壁を乗り越える瞬間のカタルシスには、少年漫画としての純粋な面白さが爆発しています。
- 全38巻を通して、「自由とは何か」という重いテーマを真っ向から描き切り、最後にはすべてを救うような爽快な結末に辿り着いたことに、読者として心からの拍手を送りたい。一気読み必至の超弩級エンタメです。
- 瀬口先生の描く力強くもどこか優しい画風が、過酷な刑務所生活の中に差す「光」を際立たせていて、絶望的な状況でもページを捲るたびに温かい気持ちになれる不思議な魅力がありました。
悪い所
- 刑務所内での暴力描写や拷問に近いシーンがかなり過激で生々しいため、そうした残酷な展開が苦手な人には、リクの成長を楽しむ前に精神的なダメージが大きすぎて、挫折してしまうリスクがあります。
- 物語の後半、黒幕の存在が巨大化しすぎて、当初の「刑務所からの脱獄」という枠組みを超えて国家レベルの戦争のようになってしまう点について、初期の閉鎖的なスリルが好きだった人には少し大味に感じるかも。
- 13歳の子供であるリクが、大人の男たちを力や意志で圧倒するという設定に、どうしてもリアリティの壁を感じてしまい、物語のご都合主義的な側面が鼻について冷めてしまう時期があるかもしれません。
- 一部の脇役キャラクターたちの末路があまりに悲惨で、お気に入りのキャラが活躍しきれずに命を落としてしまう展開に、ファンとしては「もっと別の救いがあったのではないか」と強い不満が残る回がありました。
- 全38巻という長編ゆえに、脱獄のプロセスが非常に長く、いつになったら外に出られるのか!?と、読んでいて少しじれったい停滞感を感じてしまう時期が稀にありました。忍耐力が試される場面も多少あります。




