# LOST MAN

## 基本情報

- 著者: 草場道輝
- 連載: 週刊ヤングサンデー、週刊ビッグコミックスピリッツ
- ジャンル: 青年漫画、サッカー、スポーツ、サスペンス
- 評価: 8.2/10
- 完結済み
- 最終更新日: 2026年08月30日
- 元ページ: https://mangayoshiashi.com/manga/1fa81ade-4c1d-4c67-99de-00392a4cdc97

## あらすじ

ルーマニアの片隅で、記憶をなくした男がボールを蹴っていた。名前も過去もわからない。ただ、どのポジションに立たせても勝ちを引き寄せてしまう。腕利きの代理人サカザキは、その男をマツモトと名づけ、世界中のクラブへ売り込む商売を始める。南米の弱小クラブからイングランドの名門まで、二人は札束と駆け引きの海を渡っていく。だが勝ち上がるほどに、失われた記憶の底で眠っていた事件の影が近づいてくる。ピッチの上の戦術と、その外で動く陰謀。どちらもごまかさずに描かれるから、試合の熱と謎解きの緊張が同時に押し寄せる。関西弁でたこ焼きを頬張る男が、なぜ世界を勝たせられるのか。最後まで目を離せない勝利請負人の旅路！

## この漫画を読むのに向いている人

- 試合の戦術と**移籍やお金が絡む裏側**を、どちらもきっちり読みたい大人のサッカー好きな人
- **記憶をめぐる謎解き**の緊張感と、ピッチで競り合う熱さを一冊のなかで同時に味わいたい人
- 主人公が最初から完成されている**無双寄りの爽快さ**を、じっくりした成長物語より好む人

## この漫画を読むのに向いていない人

- 主人公が少しずつうまくなっていく**下積みからの成長物語**を、スポーツ漫画にいちばん求める人
- 試合の描写だけをひたすら追いたくて、**駆け引きや陰謀の場面**が長引くと退屈してしまう人
- 主人公たちに**まっすぐ好感を持てるかどうか**を大切にして読む人。冷たいやり口が続くとしんどくなる人

## 良い所

- サッカーの試合と記憶をめぐる謎解き、**二本の軸が同時に進む**つくりがおもしろい。次に動くのはピッチか、それとも過去か。その予想は、たいてい気持ちよく外れる。
- 記憶をなくした選手と切れ者の代理人が組んで、世界中のクラブを渡り歩く。**話の器の大きさ**がまず違う。国が変わるたび空気まで変わるので、飽きる暇がない。
- サッカーがお金や政治と切り離せないことまで描いてくる。**子ども向けではない手ざわり**で、移籍の裏側にある大人の事情が生々しい。競技を長く見てきた人ほど、うなずける中身。
- 試合の描き込みは手を抜いていない。**戦術の説明がいちいち腑に落ちる**ので、読み終わるころには少し詳しくなった気分になる。実在の選手を思わせる名前が並ぶのも、サッカー好きにはうれしい仕掛け。
- 終わり方がとにかくいい。名前を呼ぶサポーターの声が響く場面で、胸が静かに熱くなる。**旅の果てに三人が並んで座る**あの静けさが、いまも記憶に残ったまま。

## 悪い所

- 出会いの場面がそっけないまま話が転がり出す。主人公は最初からうまいので、**伸びていく過程を見る楽しみ**がない。謎解きとサッカーのどちらも中途半端に映る。
- 主人公ふたりの人となりを、最後まで好きになりきれない。代理人のやり口が**えげつなさすぎて引く**場面もあり、何を語りたい作品なのかも掴みきれない。
- どのポジションでも完璧にこなす主人公は、正直**強すぎて危うさが薄い**。同じ作者の前作にあった戦術のせめぎ合いも減っている。ライバルとの読み合いも物足りない。
- 記憶がないのになぜ関西弁なのか。代理人といつどこで出会ったのかもぼかされたまま進む。**説明を飛ばされている感じ**が最後まで消えない。こちらだけ蚊帳の外に置かれる場面が、思ったより多い。
- 終盤になるほど、家柄の因縁みたいな**ピッチの外の話が主役**になっていく。試合を見たくて読んでいると分が悪い展開で、純粋なサッカー漫画なら前作のほうを薦めたい。
