レビュー著者: 漫画よしあし
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インベスターZ の感想と評価(良いところ、悪いところ)
良い所
- 「投資はギャンブルではない」というお金に対する根本的な価値観を、根底からひっくり返してくれるような衝撃がありました。専門用語も物語の流れで自然に入ってくるので、最高の入門書として活用できました。
- 三田先生特有の、キャラクターたちの強烈な目力と言い切るようなセリフ回しが、投資というシビアな世界観に完璧にマッチしています。読んでいるだけで、自分まで頭が良くなったような、万能感すら覚えます(笑)。
- 損切りの重要性や長期投資の心得など、実生活でも役立つ教訓が物語のドラマの中に深く組み込まれているのが素晴らしい。ただの知識の羅列ではなく、失敗も含めた体験として学べる点に、本作の真価があります。
- ホリエモンなどの実在の著名人が本人役で登場し、ビジネス哲学を語るシーンには、漫画を超えたドキュメンタリーのような熱気がありました。フィクションと現実が交錯する瞬間のワクワク感は、他では味わえません。
- 全21巻を通して、お金を稼ぐことがいかに社会への貢献に繋がっているかという、ポジティブなメッセージに救われました。読み終えた後、自分の財布の見方や、企業のニュースを見る目が劇的に変わった傑作です。
悪い所
- 中学生が数百億円を自由に運用するという極端すぎる設定に、最後までリアリティを感じられず、物語に入り込めない人がいるかもしれません。あくまで「三田節」を楽しむためのエンタメ作品と割り切る必要があります。
- 三田先生の独特の絵柄(特に顔の描き方)に強いクセがあるため、美男美女が登場するスタイリッシュな漫画を好む人には、視覚的なハードルが少し高いかも。慣れればこの絵じゃないと満足できなくなるのですが。
- 物語の後半、投資そのものよりも「人生論」や「哲学」の比重が大きくなりすぎて、初期のような具体的な投資バトルのワクワクを求めていた自分には、少し話が壮大すぎて説教臭く感じられてしまう回がありました。
- 連載当時の経済状況に基づいた描写が多いため、最新の投資環境とは異なる部分や、既に古くなっている情報が一部に含まれています。そのまま鵜呑みにせず、時代の記録として楽しむ心の余裕が必要です。
- 結末について、物語の大きな軸となっていた因縁の決着が、意外にもあっさりと終わってしまったように感じてしまい、もう少し物語の深みや余韻をじっくり味わいたかったな、というのが正直な感想です。

