# ウロボロス―警察ヲ裁クハ我ニアリ―

## 基本情報

- 著者: 神崎裕也
- 連載: 週刊ビッグコミックスピリッツ
- ジャンル: クライム、復讐劇、社会派、サスペンス
- 評価: 8.7/10
- 最終更新日: 2026年04月25日
- 元ページ: https://mangayoshiashi.com/manga/2dd5d97b-779c-45e1-a0c1-aa22dc212b8f

## あらすじ

15年前、孤児院の職員「結子先生」を殺害された龍崎イクオと段野竜哉。警察組織に事件を揉み消された二人は、復讐を誓い、一人は刑事、一人は極道へと道を変える。神崎裕也が描く、二匹の龍による警察サスペンス。警察内部に潜む闇「金時計の男」を追い詰め、真実を暴くための孤独な戦い。友情、裏切り、および悲劇。復讐の果てに二人が見た、驚愕の真相とは。

## 良い所

- **「一人は刑事、一人はヤクザ。表と裏から真実を暴く」という背徳的な設定**が最高に熱いです！イクオの圧倒的な身体能力と、竜哉の冷徹な知略が噛み合い、腐敗した警察組織を追い詰めていく過程に、強烈なカタルシス。
- **「結子先生への復讐」という、たった一つの目的のために人生を捧げた二人の絆**が美しくも切ない。お互いを信じ、時には敵対するふりをしながらも、根底で繋がっている二人の「共犯関係」に、心底魅了されました。
- 神崎先生の**ハードボイルドで迫力のあるアクション描写**が素晴らしい。イクオの豹変した時の狂気や、竜哉が放つ圧倒的な威圧感が作画から溢れ出ており、ページをめくるたびに手に汗握る緊張感を味わえます。
- **警察内部の派閥争いや隠蔽工作といった「組織の闇」**が極めてリアルに描かれています。正義とは何か、悪とは何か。一筋縄ではいかない登場人物たちの思惑が交錯するミステリーとしての完成度が、非常に高いです。
- **衝撃のラストシーンまで駆け抜ける、完璧なストーリー構成**に唸らされました。散りばめられた伏線が一つに繋がり、全ての真実が明らかになった時の喪失感と納得感は、サスペンス漫画史に残る圧倒的な余韻を誇ります。

## 悪い所

- **暴力描写や拷問に近いシーンが非常に過激**なので、読む人を選びます。復讐劇という性質上、凄惨な殺害現場なども多く描かれるため、ダークな雰囲気に耐性がない読者には、精神的にかなりハードな作品です。
- **物語の中盤、特定の事件の解決に時間を割きすぎ**て、本筋の「金時計の男」への追求が停滞しているように感じる時期がありました。刑事モノとしての側面も強いですが、もっとスピーディーな進展を求めてしまう。
- **主人公たちの身体能力や運の良さが「漫画的」**すぎて、リアリティが欠如していると感じる瞬間がありました。絶体絶命の状況を、イクオの超人的な動きだけで解決してしまう展開が続くと、少し緊張感が削がれます。
- ライバル的な警察官の**正義感が、時に二人の復讐劇のテンポを削いでいる**ように見えることがありました。彼女の視点も重要ですが、もっと「二人の龍」の共犯関係を、不純物なしで見たかったという本音も。
- **あまりに救いのない展開の連続**に、読み進めるのが辛くなる時がありました。関わった人々が次々と悲劇に見舞われるため、読後の疲労感が凄まじく、完結まで一気に読むにはかなりの精神力が必要な、重い作品です。
