漫画よしあし10巻以上の漫画レビュー専門サイト
レビュー著者: 漫画よしあし
最終更新日:

ガス灯野良犬探偵団 の感想と評価(良いところ、悪いところ)

ガス灯野良犬探偵団

ガス灯野良犬探偵団

マークダウンで表示

著者: 松原利光青崎有吾

連載: 週刊ヤングジャンプ

ジャンル: ミステリーアクション

評価: 8.5/10

あらすじ

19世紀末のロンドン。路地裏で靴磨きをして食いつなぐ少年リューイは、家族同然だった少女を不審な死で失う。その事件をきっかけに出会ったのが、開業したばかりの探偵シャーロック・ホームズだった。下の階級の人間を顧みない冷たさに憎しみを抱きながらも、リューイは仲間を守る知恵と力を手に入れるため、彼の「猟犬」として働くと決める。少年の鋭い目とホームズの理詰めが噛み合って、貧しい子どもたちはやがて《猟犬遊軍》と呼ばれる集団になっていく。むごたらしい殺人の謎を追ううちに暗号や消えた条約文書を巡る争いへと引きずり込まれ、霧の街を揺るがす陰謀の裏に天才数学者の率いる組織の影が見えてくる。泥にまみれて育った少年たちが知恵と拳で格差社会に噛みつく、探偵譚!

読む前に確認したい相性

向いている人

  • 毎回きちんと理屈で解ける謎解きと、体を張った肉弾戦の両方を、一つの作品でまとめて味わいたい人
  • よく知られた名探偵ものの世界を大きく組み替えた解釈で、まっさらな気持ちから読み直してみたい人
  • 路地裏で生きる子どもたちが知恵と力で這い上がっていく泥くさい成長劇に、思いきり熱くなりたい人

向いていない人

  • 殺傷や暴力の陰惨な描写が続くと、読んでいるうちに気が滅入って先へ進めなくなってしまう人
  • 上品で理知的な王道の名探偵像を崩さないまま、落ち着いた気持ちで謎解きだけを楽しみたい人
  • 路地裏での地道な推理を求めていて、話がだんだん大がかりな戦闘へ寄っていくのが苦手な人

良い感想・レビュー

  • 派手な掴みから斜め上の真相へ転がり、そこからさらにもう一段ひねってくる。推理の運び方に唸らされました。謎解きだけでなくアクションもしっかり描かれていて読み応えがあります。
  • 1巻を読んだだけで3冊分くらいの話の密度がある。次から次へと加速していく展開に引っ張られたし、人を喰ったような探偵の言動が交渉の場面で畳みかけてくるのも痺れた。
  • 鼻持ちならない乱暴者として描かれる探偵像の作り替えが新しい。学はなくても鋭い目で真実に近づいていく少年もいいし、絵の感じも好みで、この先に期待できると思う。
  • 安楽椅子型の探偵に代わって現場を子どもたちが担うので、話に躍動感が出ています。推理の入り口が探偵と少年とで違うのも新しく、よく知られた顔ぶれの造形もいい方向に裏切ってくれました。
  • 路地裏で暮らす子どもたちの絆と泥くさい戦いぶりが熱い。読み進めるほど伏線が回収されていくし、絵も丁寧でアクションの迫力に引き込まれる。この組み合わせをもっと読みたい!

悪い感想・レビュー

  • 青年誌の連載だったと途中で思い出しました。とにかくアクションがいちいち陰惨で、気が滅入る場面が続きます。血なまぐささが苦手ならそこで止まってしまうかもしれません。
  • 時代を映した暴力的な場面が気になった。子どもへの冷たい仕打ちや殺傷の描写が多めで、後味の悪さが残る話も少なくない。読む人をかなり選ぶ作品だと思う。
  • 探偵の性格の悪さと冷たさが目立つので、最初はうまく気持ちを寄せられませんでした。人物が増えて話がこみ入ってくると、誰が何をしているのか追うのも大変になります。
  • 初めのころの路地裏での泥くさい推理から、だんだん大がかりなバトルへ寄っていく。話としては面白いものの、特殊な力のぶつけ合いに近づく方向転換は好みが割れそうだ。
  • アクションの迫力はあるが、線が多くてコマの位置関係がつかみにくい時がある。暗い展開やグロテスクな描写も続くので、爽快な名探偵ものを期待すると差を感じるかも。

同じジャンルの漫画