レビュー著者: 漫画よしあし
最終更新日:
美食探偵 明智五郎 の感想と評価(良いところ、悪いところ)
美食探偵 明智五郎
著者: 東村アキコ
連載: Cocohana
評価: 8.2/10
あらすじ
表参道に事務所をかまえる私立探偵・明智五郎は、食への執着と肥えた舌だけは人一倍。ある日引き受けた地味な主婦からの浮気調査が、夫の刺殺事件へと転がり落ちる。犯人を見抜いた明智は彼女を行きつけの店へ誘い、最後の晩餐をふるまう。だが女は目の前で崖から身を投げ、数日後「マグダラのマリア」と名乗る差出人から一通の手紙が届いた。そこから先、女は食にまつわる恨みを抱えた人々にそっと近づいては、殺人へと背中を押していく。明智は向かいでキッチンカーを営む弁当屋・小林苺を巻きこみながら、宿敵との危うい距離を縮めていく。うまそうな料理と血の匂いが同じ皿に載る、東村アキコ流の食欲サスペンス!
読む前に確認したい相性
向いている人
- 謎解きの切れ味より、探偵と犯罪者が惹かれ合いながら戦う関係の危うさにぞくぞくしたい人
- 凄惨な事件の合間にうまそうな料理と軽口まじりの掛け合いが挟まる、緩急のある読み心地を求める人
- 昭和のサスペンス映画めいた薄暗い空気と、キザな探偵の古風な言い回しをまとめて味わいたい人
向いていない人
- 論理で組み上げられたトリックを解体していく過程を何より楽しみにしている本格推理好きの人
- 食欲が失せるほど凄惨な殺しの描写が苦手で、寝る前に安心して読める話を探している人
- 主人公には最後まで筋を通してほしく、犯人に情を寄せる探偵をずるいと感じてしまう人
良い感想・レビュー
- 昭和丸出しの喋り方の明智と、弁当代をツケにされる苺のやりとりがコントみたいでずっと笑っていた。マリアとの駆け引きになると急に息苦しくなる。ふざけた場面と怖い場面の温度差で風邪をひきそうになった。
- 乱歩の明智小五郎と黒蜥蜴の関係をなぞりながら、そこに食と最後の晩餐を放りこんでくる発想がずるい。憎み合うほど互いを深く理解してしまう追う者と追われる者の切なさに、途中から胸が苦しくなってくる。
- 古臭いと言われる東村アキコの絵柄が、昭和サスペンスめいた空気にぴたりとはまっています。肉感的な線で描くマリアの色気も効いています。ドロドロになりかけた話の風通しをよくする苺の存在にも助けられました。
- 名推理より自由すぎる行動が目立つ明智に、文句を言いながら振り回される苺がかわいい。料理はどれもうまそうなのに、心が折れた人へ一番ほしい言葉をかけて殺人へ導くマリアは怖い。少し共感してしまう自分もいる。
- 罪を犯したパティシエに最後のケーキを作らせる場面が忘れられない。自首を決めていたはずの気持ちが、焼いているあいだに静かに裏返っていく。犯人の心が揺れる過程をじっくり見せる書き方がうまい。
悪い感想・レビュー
- 首相を狙うところまで話が膨らんだあたりで、急についていけなくなった。個人の恨みで動いていた面々が、後づけみたいに政治批判を語り出す。ただの市民が死んだ目の殺人集団に収まっていく流れが飲みこめない。
- 美しい場面とグロテスクな場面が入り混じっていて、読み終えたあと妙にもやもやします。何より殺人犯の悪女と情を通わせてしまう探偵という立ち位置に納得できず、途中で読むのをやめました。
- 探偵ものは面白いのに、マリアが黒幕として居座り続ける構図だけは受けつけなかった。元は普通の主婦が、そこまで明智ひとりに執着し続ける理由がわからない。明智も内心うんざりしていないだろうか。
- 序盤はとても面白かったのに、途中から怖さが勝ってリタイアしてしまった。食を扱う漫画なのに食欲が消えていく凄惨さが刺さりすぎてトラウマになりそう。食事の前や寝る前に開くのはやめたほうがいい。
- 読み進めるほどトリックらしいトリックのないポエムのような語りが続き、推理を期待していた分だけしんどい。こんな犯罪が成立するのかという引っかかりも消えず、本格ミステリー目当てだと肩透かしを食らう。
良い感想・レビュー
- 昭和丸出しの喋り方の明智と、弁当代をツケにされる苺のやりとりがコントみたいでずっと笑っていた。マリアとの駆け引きになると急に息苦しくなる。ふざけた場面と怖い場面の温度差で風邪をひきそうになった。
- 乱歩の明智小五郎と黒蜥蜴の関係をなぞりながら、そこに食と最後の晩餐を放りこんでくる発想がずるい。憎み合うほど互いを深く理解してしまう追う者と追われる者の切なさに、途中から胸が苦しくなってくる。
- 古臭いと言われる東村アキコの絵柄が、昭和サスペンスめいた空気にぴたりとはまっています。肉感的な線で描くマリアの色気も効いています。ドロドロになりかけた話の風通しをよくする苺の存在にも助けられました。
- 名推理より自由すぎる行動が目立つ明智に、文句を言いながら振り回される苺がかわいい。料理はどれもうまそうなのに、心が折れた人へ一番ほしい言葉をかけて殺人へ導くマリアは怖い。少し共感してしまう自分もいる。
- 罪を犯したパティシエに最後のケーキを作らせる場面が忘れられない。自首を決めていたはずの気持ちが、焼いているあいだに静かに裏返っていく。犯人の心が揺れる過程をじっくり見せる書き方がうまい。
悪い感想・レビュー
- 首相を狙うところまで話が膨らんだあたりで、急についていけなくなった。個人の恨みで動いていた面々が、後づけみたいに政治批判を語り出す。ただの市民が死んだ目の殺人集団に収まっていく流れが飲みこめない。
- 美しい場面とグロテスクな場面が入り混じっていて、読み終えたあと妙にもやもやします。何より殺人犯の悪女と情を通わせてしまう探偵という立ち位置に納得できず、途中で読むのをやめました。
- 探偵ものは面白いのに、マリアが黒幕として居座り続ける構図だけは受けつけなかった。元は普通の主婦が、そこまで明智ひとりに執着し続ける理由がわからない。明智も内心うんざりしていないだろうか。
- 序盤はとても面白かったのに、途中から怖さが勝ってリタイアしてしまった。食を扱う漫画なのに食欲が消えていく凄惨さが刺さりすぎてトラウマになりそう。食事の前や寝る前に開くのはやめたほうがいい。
- 読み進めるほどトリックらしいトリックのないポエムのような語りが続き、推理を期待していた分だけしんどい。こんな犯罪が成立するのかという引っかかりも消えず、本格ミステリー目当てだと肩透かしを食らう。
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