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レビュー著者: 漫画よしあし
最終更新日:

クロコーチ の感想と評価(良いところ、悪いところ)

クロコーチ

著者: リチャード・ウーコウノコウジ

連載: 週刊漫画ゴラク

ジャンル: ミステリー社会派サスペンス刑事

評価: 8.7/10

あらすじ

三億円事件、および日本の闇。悪徳刑事・黒河内圭太が、汚い手口で巨悪を喰らう!実在の未解決事件をモチーフに、警察組織や政治界の深淵を暴くピカレスク・サスペンス。リチャード・ウー×コウノコウジが贈る、衝撃と裏切りのポリス・ストーリー!

良い所

  • 主人公の黒河内の、「正義のために悪を成す」という徹底したピカレスクぶりが最高に格好良いです!「せいかーい(正解)」の決めゼリフと共に巨悪を追い詰める様は、ゾクゾクするほどの快感でした。
  • 三億円事件という実在の事件を巧みにシナリオに組み込み、フィクションとは思えないリアリティを持たせた構成が見事です。日本の近現代史の裏側を見ているような、知的な興奮が常にありました。
  • エリート刑事の清家と、悪徳の黒河内。正反対の二人が、互いを利用しながら闇に迫るバディ関係が素晴らしく、二人の間に芽生える(かもしれない)奇妙な連帯感に、胸が熱くなる場面もありました。
  • 全23巻、二転三転する裏切りの連続と、最後まで予測不能な衝撃のラストには、本気で鳥肌が立ちました。すべての伏線が「そこ」に繋がっていたのかと、作者の構想力の凄まじさに脱帽です。
  • コウノコウジ先生の「男たちの剥き出しの表情」を捉える力強い画風が、本作のドロドロとした権力闘争や暴力の匂いと完璧にマッチしていて、画面から放たれる熱量に圧倒され続けました。

悪い所

  • 警察組織の描写がかなりデフォルメされているため、現実の警察の仕組みをよく知っている人にとっては、「さすがにこれはあり得ない」という無理のある展開が気になってしまう場面があるかもしれません。
  • 物語のスケールが大きくなるにつれて、「実は裏で全てを操っていた」という黒幕の存在が、少し大味というか、ご都合主義的に感じられてしまう回があったのが、個人的には少し残念でした。
  • 暴力描写や倫理的に受け付けないような惨忍なシーンが頻繁に登場するため、社会派サスペンスを期待して読み始めると、そのあまりのダークさに精神的なダメージを負ってしまう危険性があります。
  • 一部の重要な事件の真相について、現実の未解決事件へのリスペクトゆえか、少しモヤモヤとした余韻を残す形で終わることがあり、スッキリとした「完全な解決」を求める読者には不満が残るかも。
  • ドラマ版の印象が強いと、原作の黒河内のさらに尖った性格や、清家の設定の違いに、最初は少し戸惑いを感じてしまうかもしれません。漫画ならではの深みを理解するまで、少し時間が必要です。

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