レビュー著者: 漫画よしあし
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ハチワンダイバー の感想と評価(良いところ、悪いところ)
ハチワンダイバー
完結連載: 週刊ヤングジャンプ
評価: 9.1/10
あらすじ
20年を将棋に注ぎこんだ菅田健太郎は、年齢制限で奨励会を追われ、賭け将棋で日銭を稼ぐ日々を送っていた。ある日、メイド姿で盤に向かう無敗の女真剣師に完敗し、有り金すべてを失う。悔しさだけが手元に残り、消えかけていた熱がまた燃え出す。ホームレスの老人や人形職人といったひと癖ある指し手たちと盤を挟むうち、菅田は八十一マスの底へ意識を沈めて最善手をつかむ力に目覚めていく。その先で待つのは、裏の賭け将棋を仕切る巨大な組織。命がけの勝負に巻きこまれながら、菅田はそれでも盤の前に座り続ける。ルールを知らなくても、駒音のひとつひとつが殴り合いのように響いてくる。人生ごと盤に投げ出した男たちの、狂気じみた熱!
この作品が載っている特集
読む前に確認したい相性
向いている人
- 将棋のルールをまったく知らなくても、駒を挟んだ殴り合いのような対局に体温を上げられる人
- 大ゴマと太い描き文字で押しきる力任せのコマ運びに、理屈抜きで気持ちを持っていかれたい人
- 勝ち負けに人生ごと突っこむ狂気じみた勝負師たちの生きざまを、まるごと浴びてみたい人
向いていない人
- 線の粗い絵や独特な人物の描き方がどうにも苦手で、絵柄の好みだけで読む気が失せてしまう人
- コマも文字も大きく一冊が短時間で読み終わるつくりなので、一巻ごとの読みごたえを重く見る人
- 盤上の駆け引きだけを味わいたくて、将棋から離れた肉弾戦や派手な超展開には冷めてしまう人
良い感想・レビュー
- 文字はでかいし情報量も多いし展開も速い。ふつうなら両立しないはずのものが全部詰まっている。将棋のルールを知らない人間でも、キャラと話の力だけで最後まで読ませてしまうからすごい。
- コマ割りも吹き出しの大きさも人の切り取り方も、とにかく力任せ。駒音が殴り合いみたいに響くので、将棋を知らなくても引きずり込まれる。こんなテンションが続く漫画はめったにない。
- 一言でいえば狂気。将棋に取り憑かれた人間ばかり出てくるのに、その取り憑かれ具合が妙に生々しい。作者自身が相当な指し手らしく、盤の描写もいいかげんではない。
- メイド服の女の子が将棋を指すという絵面が、まず頭に残る。将棋の込み入った解説はほとんどないので、格闘漫画の盤面版として何も考えずに読めた。あの絵なのにヒロインがかわいく見えてくるのが謎だ。
- ぶっ飛んだ設定を積み上げておきながら、終盤まで散らかさずに畳んでみせた。倒した相手が味方になる王道もちゃんと外さない。極限の攻防を描くのがうまく、読み終えたあとは妙に胸がすく。
悪い感想・レビュー
- 最初のうちは絵に拒絶感があった。かわいい設定のはずの女の子すら、メイド服が一ミリも萌えない。連載が進むと少しずつ変わっていくものの、最後までそこは好みが割れそうだと感じた。
- 裏の賭け将棋という話から、どんどん風呂敷を広げすぎた気がする。長い連載なので仕方ないとはいえ絵柄の変わり方も激しく、同じ人物なのに序盤と終盤で誰だかわからない。
- 一つ一つのコマも文字もやたら大きいので、一冊があっという間に終わってしまう。中身の詰まり具合に対して値段が重い。今の半分のコマ数で描き込んでくれたらと何度も思った。
- 将棋の話だと思って読み始めたのに、後半は殴り合いの比重がかなり増える。将棋で強いはずの人間が盤の外であっさり死ぬのは、さすがに納得しづらかった。バトル漫画と呼ばれるのも否定できない。
- 敵組織が結局のところ何をしたい集団なのか、最後まではっきりしなかった。都心にあれだけ大きなビルを構えて誰にも気づかれないのも不思議で、設定の詰めの甘さが引っかかる。










