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ハチワンダイバー の感想と評価(良いところ、悪いところ)
ハチワンダイバー
著者: 柴田ヨクサル
連載: 週刊ヤングジャンプ
評価: 8.4/10
あらすじ
『ハチワンダイバー』は、かつてプロ棋士を目指しながらも挫折した青年・菅田健太郎(通称:ハチワン)が、地下将棋の世界で天才的な実力を発揮しながら、謎のメイド・中静そよや個性的な強敵たちと対局を重ねていく将棋バトル漫画。将棋の読み合いを格闘戦のような迫力で描きつつ、勝負師としての成長、仲間との絆、そして“勝つこと”の意味を問い続ける熱い物語が展開される。リアルな将棋描写と漫画的誇張表現が融合し、将棋を知らない読者でも楽しめるエンタメ性が魅力。
良い所
- 将棋の対局シーンが圧倒的に迫力があり、盤上の読み合いがまるで格闘技のように描かれていて、将棋漫画とは思えないほどのスピード感と緊張感があった。特にハチワンが追い詰められた局面から一気に反撃する瞬間は鳥肌が立つほど熱かった。
- ハチワンとそよの関係性が魅力的で、二人の距離が少しずつ縮まっていく描写が丁寧だった。そよのミステリアスさと優しさが物語に柔らかさを与えていて、激しい勝負の合間に心が温かくなる瞬間が多かった。
- 登場する棋士たちが全員クセ者揃いで、キャラクターの個性が非常に強い。勝負に人生を賭けている者ばかりで、それぞれの背景や信念がしっかり描かれているため、対局の重みが増していた。敵キャラにも魅力がある作品は貴重だと感じた。
- 将棋の専門知識が自然に物語に組み込まれていて、初心者でも理解しやすい構成になっていた。難しい局面も比喩や演出で分かりやすく表現されており、将棋を知らない読者でも楽しめる工夫が随所にあった。
- 作画の迫力が圧倒的で、特に表情の描写が秀逸だった。勝負の緊張感や狂気、覚悟が顔つきだけで伝わってくるほどで、ページをめくるたびにキャラクターの熱量が伝わってきた。柴田ヨクサル作品らしい“動きのある絵”が存分に味わえた。
悪い所
- 将棋の対局が長期化する巻では、同じような演出が続くためテンポが重く感じる部分があった。特に中盤は勝負の引き延ばしが目立ち、もう少しコンパクトにまとめても良かったと感じた。
- キャラクターの感情表現が極端で、シリアスとギャグの落差が激しいため、読者によっては違和感を覚える場面があった。特にハチワンのテンションの振れ幅が大きく、集中して読みたいときに気が散ることがあった。
- 将棋の専門用語や局面の説明が増える巻では、初心者には理解しづらい部分があった。演出で補っているものの、複雑な局面が続くと読み疲れすることがあった。
- そよのキャラクターが魅力的な一方で、物語の後半では出番が減る巻があり、彼女の存在感が薄れてしまうのが残念だった。もっと物語に絡んでほしいと感じる読者も多いと思う。
- 終盤の展開が急ぎ足で、キャラクターの心情変化や勝負の重みが十分に描かれないまま進む印象があった。特にハチワンの成長の総括が薄く、ラストに向けての盛り上がりがやや弱かった。
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