# ペリリュー ─楽園のゲルニカ─

## 基本情報

- 著者: 武田一義、平塚柾緒
- 連載: ヤングアニマル
- ジャンル: ドラマ、戦争、歴史
- 評価: 8.8/10
- 最終更新日: 2026年07月23日
- 元ページ: https://mangayoshiashi.com/manga/9530ac33-a9f8-4f7a-ad0f-d1f425ae12c0

## あらすじ

昭和十九年の夏、サンゴ礁に囲まれた南の島ペリリューへ、漫画家を夢見る気弱な青年が兵士として送られる。美しい楽園はやがて日米五万の兵がぶつかり合う戦場へと変わる。彼に与えられた任務は、死んでいく仲間の最期を絵と言葉で書き残す功績係。飢えと病、絶え間ない砲火のなか、頼れる同期とともに生き延びようともがく。補給は途絶え、組織的な戦いが限界を超えても、終戦すら知らされないまま洞窟にひそみ、食糧を探し続ける日々。やがて敗戦の事実を知り、投降を巡る葛藤の果てに、彼らは故郷への帰還を果たす。かわいい絵柄の奥から立ちのぼる、忘れてはいけない記憶と記録！

## この漫画を読むのに向いている人

- やわらかな絵柄だからこそ胸に迫ってくる**戦争のリアル**を、目をそらさずに受け止めてみたい人
- 過酷な状況のなかにも物語としての面白さや、人の**生きようとする力**を感じ取りたい人
- 遠い昔の悲劇で終わらせず、今の暮らしへつながる**記憶と記録**として戦争を考えたい人

## この漫画を読むのに向いていない人

- グロテスクな描写や、じわじわと精神を削ってくる**心理的なショック**がとにかく苦手な人
- 明るい展開や救いを期待していて、最後まで続く**逃げ場のない重さ**に耐えるのがつらい人
- かわいい絵柄で凄惨な戦場を描くことに、読み始めからどうしても**違和感が消えない**人

## 良い所

- やわらかい三頭身の絵で描かれるのに、戦場の惨さは下手なリアル調よりずっと胸に迫ってきた。この**絵柄と地獄のギャップ**があるからこそ、私は最後まで目をそらさずに読み通せた。
- 日本へ帰ったあとの人生までていねいに描いてくれたのが嬉しくて、私は最初から何度も読み返した。**戦後まで地続きの物語**として、敵だった相手もまた戦争に苦しんだ一人の人間だと感じられた。
- まずは旅行気分で一ページめくってほしい。日本にはない生き物が暮らす美しい島が、文字どおり地獄へ変わっていく。この**楽園から地獄への落差**に、読み終えたいまも私は何かを考え続けている。
- 戦いの悲惨さを描くだけでなく、敵陣から食料を盗み出す場面の**冒険活劇のようなドキドキ**にも私は引き込まれた。キャラがしっかり立っていて、気づけば一人ひとりに情が移っている。
- かわいらしいキャラだからこそ、勇ましい軍人という鎧がはがれていくのが伝わってくる。その奥にいる**柔らかい心を持つ人間**の姿を、僕はまっすぐに突きつけられる。

## 悪い所

- 良作だとわかっていても、史実をなぞる内容がとにかくつらくて、私には何度も読み返す気力が湧かなかった。一読入魂でしっかり読むしかない、**心を削る重さ**があった。
- 戦争を扱う作品がもともと苦手で、私はふとした時に場面が頭によみがえって日常が手につかなくなった。メッセージ以上に**心へのダメージ**を負いすぎてしまう。
- 肉体的な残酷さ以上に、精神をえぐってくる描写が多くて、私は読みながら何度も苦しくなった。ある登場人物の運命は特に重く、**心にずっと居座る痛み**として残った。
- 最初に見たとき、こんなに可愛い絵で戦争を描くのかと私は戸惑った。悲惨な戦場を**やわらかい絵柄で包むこと**に、読み始めはどうしてもなじめなかった。
- 南の島の飢えと渇き、過酷な環境の描写がひたすら続くので、明るい展開や救いを期待して読むと私はただ打ちのめされた。**息つく間もない重さ**があって、気軽には人へ勧めにくい。
