# 大使閣下の料理人

## 基本情報

- 著者: 西村ミツル、かわすみひろし
- 連載: モーニング
- ジャンル: 国際政治、料理・グルメ、青年マンガ、社会派
- 評価: 7.9/10
- 完結済み
- 最終更新日: 2026年08月26日
- 元ページ: https://mangayoshiashi.com/manga/a0228e2c-0634-4d0a-bb2a-2ceb1c138026

## あらすじ

名門ホテルの副料理長だった大沢公は、分けられた持ち場をこなすだけの日々に耐えられなくなり、一人ひとりの客の顔が見える料理を作りたいと厨房を飛び出す。向かった先はベトナム・ハノイの日本大使公邸だった。いい食材など望めない土地で、公は助手のホアや大使館員とともに市場を歩き、その土地の素材と食べ方を体に入れていく。やがて待っていたのは、各国の要人や日本に厳しい政治家を招く「設宴」の席。倉木大使のもと、皿に込めたたったひとつのメッセージが、こじれた交渉をほどいていく。一皿の裏には相手の国の歴史があり、好みがあり、譲れない誇りがある。言葉では動かないものが、食卓では動く。ナイフとフォークで渡り合う、味の外交官の戦い！

## この漫画を読むのに向いている人

- 食べ物の話で終わらず、国の歴史や文化まで一緒に学べる**外交ものの料理漫画**を探している人
- 腕くらべの派手な調理バトルより、**一皿が人と人のこじれをほぐす瞬間**にじんとくるほうが好きな人
- 読み終えたあとに自分の仕事ぶりまで振り返りたくなる、**大人向けの落ち着いた職業もの**を求めている人

## この漫画を読むのに向いていない人

- 家庭のある主人公が異性の同僚と揺れる、**きわどい関係の描写**が出てくるだけで冷めてしまう人
- 絵から漂う飯テロ感を第一に求めていて、**画力や盛り付けの見栄え**に厳しい目を向けてしまう人
- 筋書きに大きな驚きや主人公の変化を期待していて、**穏やかに進む一話完結**では物足りない人

## 良い所

- 料理漫画のつもりで開いたら、国の文化も政治も歴史もまとめて頭に入ってきた。**公邸料理人という仕事**をこれで初めて知って、そんな世界があるのかと調べたくなった。読んで良かった。
- **料理が取り持つ仲**というテーマが最後までぶれません。倉木大使のような人が縁の下で外交を支えているのかと思うと、頭が下がります。こんな名作がなぜ読まれていないのか、私には不思議でなりません。
- 『信長のシェフ』と同じで料理が難題を解くのに、こちらは**何を解いているのか一読ではつかめない**。その分からなさが私にはたまらない。大使館が舞台だから外交も文化も歴史も重い。
- サラダが嫌いだった私が、作中に出てきた**青パパイアのサラダ**につられて店を探して食べに行った。それくらい一皿一皿が美味しそうに描かれている。見ているだけで満足してしまう。
- 全巻そろえて何度も読み返しているのに飽きない。**自分の言動を振り返らされる**話が多いからだと思う。大沢シェフを支える倉木大使の人柄もいい。こんな上司が本気で欲しい。

## 悪い所

- **助手の女性まわりの恋愛めいた描写**がどうにも引っかかった。妻子を気遣う姿を見せておきながら流されかける主人公にもイライラする。食材集めの話に必要な要素とは思えない。
- いい人に見せておきながら、**ちょくちょくイラッとくる行動**をかますのが主人公だった。やることなすこと引っかかって、最後まで好きになりきれないまま読み終えてしまった。
- 料理漫画として読むと、**出てくる皿に食べたい気持ちがわかない**のが痛い。デザートまで地味な見た目で、腹が鳴る場面がほとんどなかった。絵で味わう楽しみは期待しないほうがいい。
- **誰も傷つかない話**として上手くまとまりすぎている。展開に驚きがなく、可もなく不可もなくで読み進めた。政治や外交をさらっと描ける手つきは認めるが、『美味しんぼ』のほうが刺さる。
- 一皿ごとに意味を持たせる分、**こじつけに近い解き明かし**も目についた。結局は相手のわだかまりをほぐすだけで終わる話も多い。絵柄も上手いとは言えず、そこは割り切って読んだ。
