レビュー著者: 漫画よしあし
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GANTZ の感想と評価(良いところ、悪いところ)
良い所
- 「日常のすぐ隣に、悍ましい非日常が潜んでいる」という圧倒的なスリルと、次に誰が死ぬか分からない絶望感に、心拍数が上がりっぱなしの最高に刺激的な読書体験を味わえました!
- 奥浩哉先生の「CGと手描きを融合させた、冷徹なまでにリアルな画力」には、もはや感嘆するしかありません。星人の不気味さや、武器の質感が画面から伝わってくるような臨場感が凄まじいです。
- 「大阪編」に代表される、絶望的な戦力差をどう切り抜けるかという圧倒的なバトルの熱量。特にぬらりひょんとの死闘は、漫画史に残る最高の盛り上がりだったと断言できます!
- 極限状態に追い詰められた「人間の醜さや利己心、そして時折見せる無償の愛」の描写が、恐ろしいほどに生々しく、自分だったらどう動くか?と常に自分に問いかけてしまう深みがありました。
- 全37巻を通して、「ガンツとは何だったのか」という大きな謎に向かって収束していく物語の推進力は凄まじかったです。批判もありますが、あのラストシーンには一つの時代の終わりを感じる深い感慨がありました。
悪い所
- 人体破壊やグロテスクな描写、および性的なサービスシーンが非常に過激なため、「生理的な嫌悪感」が先に立ってしまい、物語に没入できないという読者が少なくないのは、本作の最大の注意点です。
- 物語の最終章「カタストロフィ編」において、それまでの緻密な謎解きの面白さが、大味な宇宙規模の戦争へと変貌してしまったことに、少し肩透かし感や失望を感じてしまう時期がありました。
- 多くの伏線や謎が、明確な説明がないまま、あるいは少しあっさりと片付けられて終わってしまったように見えた結末について、もっと徹底的な「答え合わせ」を期待していた自分には、不完全燃焼な思いが残りました。
- 主人公の玄野計の初期の性格がかなり未熟で自己中心的なため、彼が成長して格好良くなるまで、物語に感情移入するのに少し時間がかかった、あるいは最後まで彼を好きになれなかった、という不満点。
- 物語の中盤以降、パワーバランスのインフレが激しすぎて、初期の「限られた装備で知恵を絞って戦う」というサバイバル的な面白さが薄れてしまったのは、少し残念に感じられる変化でした。





