レビュー著者: 漫画よしあし
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だんドーン の感想と評価(良いところ、悪いところ)
良い所
- 幕末という重厚な題材を扱いながらも、泰三子らしいテンポの良いコメディが絶妙で、歴史漫画にありがちな堅苦しさがなく非常に読みやすかった。川路の人間味が強く、史実の人物が一気に身近に感じられた。
- キャラクター同士の掛け合いがとにかく面白く、特に薩摩弁の勢いとテンションが作品全体の空気を明るくしていた。歴史の裏側で奔走する川路の姿が魅力的で、ページをめくる手が止まらなかった。
- 史実をベースにしながらも、情報量が整理されていて理解しやすい構成になっている点が良かった。歴史に詳しくなくても自然に入り込める導線があり、読者への配慮を感じた。
- 作画が丁寧で、特に表情の描写が豊かだった。緊迫した場面とコミカルな場面の切り替えが巧みで、キャラクターの感情がしっかり伝わってくる。泰三子作品らしい“人間の温度”が感じられた。
- 川路の“裏方としての仕事”が丁寧に描かれていて、歴史の表舞台に立たない人物の重要性が伝わってきた。地味な役割を魅力的に描く力量に感心し、歴史の見方が変わるような作品だった。
悪い所
- 薩摩弁のセリフ回しが多く、雰囲気は良いが読み慣れないとテンポが掴みにくい場面があった。特に序盤は意味を推測しながら読む必要があり、少し疲れる部分もあった。
- 歴史背景の説明が少ない回では、史実を知らないと状況が掴みにくい場面があった。もう少し補足があると読みやすいと感じた。
- コメディ色が強い巻では、シリアスな歴史ドラマとしての緊張感が薄れ、作品の方向性がぶれるように感じることがあった。笑いと重さのバランスが難しい作品だと思う。
- 川路以外のキャラクターの掘り下げが浅い巻があり、魅力的な人物が多いだけにもっと深く描いてほしいと感じた。特に歴史的に重要な人物の扱いが軽く見える場面があった。
- 物語の展開がゆっくりで、歴史の大きな事件に到達するまで時間がかかるため、テンポを求める読者には物足りなく感じる部分があった。じっくり読むタイプの作品だと感じた。
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