# 真月譚 月姫

## 基本情報

- 著者: 佐々木少年、TYPE-MOON
- 連載: 月刊コミック電撃大王
- ジャンル: バトルアクション、サスペンス・ホラー、ダークファンタジー、伝奇
- 評価: 8.8/10
- 完結済み
- 最終更新日: 2026年09月02日
- 元ページ: https://mangayoshiashi.com/manga/b6516b40-29de-43c4-9e29-9d28a44c5a6e

## あらすじ

幼い頃の大事故から生き延びた遠野志貴は、あらゆるものの壊れやすい線が見えてしまう眼を抱えていた。眼鏡でその力を抑え、どうにか穏やかな日々を保っていたが、父の死をきっかけに名門・遠野家の屋敷へ呼び戻される。その道中、街で見かけた金髪の美女に湧き上がった殺意を抑えきれず、彼女を切り刻んでしまう。翌日、何事もなかったように現れた彼女は、人を襲う吸血鬼を狩る真祖の姫だった。罪を背負った志貴は、街を脅かす死徒との戦いへ引きずり込まれていく。教会から遣わされた代行者が立ちふさがり、獣を宿した怪物が牙を剥く。そして明かされる、自らの血に隠された過酷な出自。殺意から始まった出会いの果てに待つ、夕暮れの教室で交わされる約束！

## この漫画を読むのに向いている人

- いくつもの筋があるゲーム原作を、**一本の物語に組み直した手つき**をじっくり味わいたい人
- 読み進めるほど磨かれていく、一コマごとに速さが詰まった**濃密な戦いの描き込み**を追いかけたい人
- 原作では物足りなかった結末が、**深く膨らませた締めくくり**へ変わる瞬間を見届けたい人

## この漫画を読むのに向いていない人

- 終盤にかけて設定の説明が積み重なり、**文字で埋め尽くされる画面**が続くのを重たく感じる人
- ひとつの筋に絞った分、**脇のヒロイン側の掘り下げ**が薄くなる構成に物足りなさが残る人
- 細かく作り込まれた設定と、**癖のある独特な伝奇の世界観**に最後まで馴染めそうにない人

## 良い所

- 原作の雰囲気もキャラの持ち味も崩さないまま、いくつもの物語の筋を**一本にまとめ直す再構成**が効いていた。原作では描かれなかった場面や設定まで足されていて、最初から最後まで大満足の仕上がりだ。
- 読みたかった台詞が全部いい形で入っていて驚いた。学校に仕掛けられた術を主人公の眼が斬るという**漫画版だけの伏線回収**があまりに綺麗で、こっちが原作でいいとまで思った。
- 僕が一番やられたのは戦いの描き方だ。代行者が割り込んでからの**一コマごとに詰まった速さ**が濃くて、序盤とは腕の差がはっきりわかる。作者の感覚が磨かれていくのが伝わってきた。
- 原作付きでここまで元を上回る作品は珍しい。ゲームでは主人公が教室に座ったまま終わって物足りなかったが、**誰もが見たかった結末**へ見事に膨らませてくれた。納得のハッピーエンド。
- 七年かけて走りきった**あふれる原作愛**がまっすぐ届いてくる。ヒロインは正しくかわいかったし、解説役に徹した先輩も強く印象に残った。あちこち手を広げず本筋を丁寧に仕上げてくれたのがうれしい。

## 悪い所

- 終盤は設定の説明が増えて、**文字で埋め尽くされる画面**がしんどかった。原作をやっている気分になるほどで、それまでの情感の濃さは語りを削っていたからかと思ってしまった。
- 先輩の過去が足されたのはうれしかったけれど、ひとつの筋に絞った分**他のヒロイン側の消化不良**が残る。屋敷の面々の能力や役回りが少しだけ顔を出すせいで、余計に物足りない。
- 終わりが近いと思ったところで過去の話が次々に挟まり、**中盤の進みの遅さ**が気になった。他の筋を追わないとわからない話が多いのは元がゲームだからだろうが、待たされている感じは拭えない。
- 大好きだからこそ言っておきたいのは、これが万人向けではないということです。**独特で癖のある世界観**に馴染めない人はきっといます。好きな人はどっぷりはまりますが、合わない人には最後まで合わないと思います。
- 恋愛の比重が思ったより大きく、極限の中で惹かれ合う過程は丁寧だった。ただ**光の当たらない脇役の薄さ**が引っかかる。主人公の友人あたりの造形が型どおりなのは残念だった。
