# 白竜

## 基本情報

- 著者: 渡辺みちお、天王寺大
- 連載: 週刊漫画ゴラク
- ジャンル: 青年漫画、ヤクザ、サスペンス
- 評価: 8.2/10
- 最終更新日: 2026年08月05日
- 元ページ: https://mangayoshiashi.com/manga/b8502c33-c0c8-4343-a397-649b984027a8

## あらすじ

渋谷の片隅、構成員がわずか数十名の弱小組織・黒須組。その若頭である白川竜也、通称・白竜は、一流大学で培った知恵と、一か八かに賭ける度胸をあわせ持つ男。振るうのは腕っぷしではなく、株の操作、土地の利権、警察との裏取引。細かく組み上げたシノギと罠で大手組織との抗争を勝ち抜き、街の裏側を手のうちに収めていく。やがて舞台は六本木へ移り、医療の闇、相撲の八百長、金融の不祥事、原発をめぐる利権まで、現実の事件を下敷きにした大きな話へと広がる。「この一件、私が仕切らせて頂きます」。そう口にした時には、勝ち筋はもう描き終わっている。裏社会の頂に立つピカレスク劇画！

## この漫画を読むのに向いている人

- 腕っぷしよりも頭で勝負する物語が好きで、**株や利権をめぐる駆け引き**をじっくり追いかけたい人
- 実際に起きた事件をなぞった筋書きから、**世の中の裏側をのぞき見るような後味**をじわりと味わいたい人
- 毎回きっちり片をつけてくれる主人公を眺めながら、**時代劇のような安心感**にひたりたい人

## この漫画を読むのに向いていない人

- 悪党が成り上がる筋書きそのものが苦手で、**アウトローを持ち上げる話**を素直に楽しめない人
- 女性の扱いが軽い場面が続くと落ち着かず、**古い価値観のままの描写**を読み飛ばせない人
- 政治や時事のネタの扱いが、**現実をそのままなぞる描き方**だと感じてしまうと、白けて読めない人

## 良い所

- 実際の金融不祥事をなぞった話がかなり長く続くのに、事実が下敷きだからか引き込まれた。上が辞めても子飼いで固めた顔ぶれが残るだけという流れは、**腐った組織は変わらない**という現実を突きつけてくる。
- 殺し屋三人が主人公を狙う話が、これまでで一番おもしろかった。三人がそれぞれ違う顔つきで動くので、この先どうなるのかが気になって仕方ない。**狙われる側が鍵を握る**という組み立てにしびれた。
- 警察署の中で証拠品の現金が消える事件。主人公はまだ動かず、素行の悪い刑事が話を引っ張っていく。**ミステリ風の運び**が思いのほか楽しく、この不祥事をどうシノギに変えるのかも気になった。
- 白いスーツで美術館やピアノバーを回り、困り顔の親分に「この一件、私が仕切らせて頂きます」と告げます。あの流れには**水戸黄門みたいな安心感**があって、毎回そこを待ちながら読んでいます。
- 縄張り争いよりも資金の奪い合いを軸にしているところが、ほかのヤクザものとは違って見えた。相手はヤクザだったり大物議員だったりで、**政財界まで動かす知力**にただ驚かされる。

## 悪い所

- 現実の事件をそのままなぞっているせいか、カシラが思い切って動く場面が減ってしまった。話としては面白いのに、**実話に寄せた分の窮屈さ**が出ていて、そこはむずかしいところだと思う。
- 格闘技の興行を扱った話で「闇は深い」と何度も繰り返されるのに、どんな闇なのかは最後まで示されない。**言葉ばかりが重くて中身が薄い**まま終わってしまい、どうにも乗り切れなかった。
- 人物も社会の描き込みも細かくて、そのぶん設定がどんどん入り組んでいく。現実味があるのはいいけれど、**延々と追い続ける読み方**はさすがにしんどいなと思ってしまった。
- 続編と比べると主人公の顔つきも言葉づかいも違っていて、そこに引っかかった。中身は文句なしなのに、**女性の人権を軽く見た描写**が多く、これでは女の人には勧めにくい。
- 政治への批判も時事のネタもあからさまで、元になった人物がすぐ浮かぶ描き方が続く。最初から察してはいたけれど、**露骨さで賛否が割れる**線はもう踏み越えている。
