# 弁護士のくず

## 基本情報

- 著者: 井浦秀夫
- 連載: ビッグコミックオリジナル
- ジャンル: 青年漫画、ブラックコメディ、法律
- 評価: 8.4/10
- 完結済み
- 最終更新日: 2026年09月12日
- 元ページ: https://mangayoshiashi.com/manga/bbb6ec41-3f91-48b3-9652-a4919c5f047d

## あらすじ

人権派で知られる法律事務所に、およそ弁護士らしくない男がいる。高校を中退し、ヒモ暮らしのすえに司法試験を突破した九頭元人。勤務中にキャバクラへ通い、依頼人にも同僚にも毒を吐き、陰では人間のくずと呼ばれ、誰からも信用されていない。ところがこの男、相手のわずかな仕草やほころびから嘘と本音を言い当てる目を持っていた。持ち込まれるのは、セクハラ、離婚、遺産争い、痴漢の冤罪、そして殺人。生真面目な新人・武田真実とコンビを組み、綺麗事をひとつも並べずに依頼人を解決へと導いていく。真実はひとつじゃない。白か黒かで割り切れない人の業を、笑いと毒でえぐる法廷ドラマ！

## この漫画を読むのに向いている人

- **建前より本音でぶつかる主人公**が好きで、清廉潔白なヒーローには物足りなさを感じる人
- 重たい人間ドラマより、**第一印象が最後にひっくり返る話**を一話完結で気楽に追いかけたい人
- **世間で当たり前とされている常識を疑う**目線に触れて、自分の思い込みを一度点検したい人

## この漫画を読むのに向いていない人

- 法廷ものを読むからには、裁判の手続きや条文の知識まで**読みながら学べる中身**を期待している人
- 一話ごとに片づく作りより、**全体を貫く一本の物語**が少しずつ積み上がっていく形を求める人
- 男女の揉め事で**どちらが悪役になるか読めてしまう筋書き**が続くと、だんだん気持ちが離れる人

## 良い所

- 品行方正なだけの人には手に負えない揉め事が、世の中にはたくさんある。わざと相手を怒らせて本音を引きずり出すやり方は、汚いけれど効く。**白か黒かで割り切れない話ばかり**なのに、読み終えるとすっきりする。
- 話をかき回してくる相手と向き合ううちに、こっちの頭までおかしくなりそうになる。あの感覚が**生々しいほど正確に描かれていて**、身に覚えがある。軽薄に見えて、勢いで人を引き取る情の厚さもいい。
- 離婚がらみの話が続くのに飽きない。**最初に抱いた印象が最後にひっくり返る**気持ちよさが毎回あるからだと思う。鉄面皮に見えた依頼人が裁判の途中で素を出す場面は、なんだか可愛かった。
- 強盗殺人を裁く回では、被告人が住む家を失うまでの経緯が細かく語られます。**罪の手前にある暮らしまで見せてくる**ので、簡単に裁けなくなりました。検事に押し切られる結末も新鮮です。
- 死ぬ間際の人が嘘をつくはずがない、という美談めいた思い込みが冤罪を生む。**世間の常識のほうを疑ってかかる**視点に、自分の鵜呑み癖まで見直したくなった。プロの仕事だと感心する。

## 悪い所

- 男女が揉める話になると、女性側が感情的だったり実は加害者だったりする筋書きが続きます。痴漢の回も予想どおりで笑ってしまいました。**落としどころが読めてしまう型の繰り返し**は残念です。
- 最終話まで読んでも、ほかの回と変わらない終わり方で拍子抜けした。一話ごとの出来はいいのに、**話どうしがつながって本筋を作る手応え**が最後までなかった。九頭本人の過去ももっと知りたかった。
- 人を追い詰めて支配する回は、読んでいて気分が沈みました。よくできているとは思いますが、**後味の悪さだけが残って手が伸びない話**もあります。企みを暴いた相手が野放しのまま終わるのも引っかかりました。
- 法律を学べる漫画だと思って開くと、その手の中身は薄くて拍子抜けします。読み物としては面白いものの、**実務や条文の知識が身につく作りではない**ので、勉強目的の人は別を当たったほうがいいです。
- 登場人物の名前がわかりやすすぎる。役どころがそのまま名字になっているようなもので、**人物名で先の展開が透けて見える**のは少し興ざめだった。もう少し捻ってほしかったと思う。
