# S エス ―最後の警官―

## 基本情報

- 著者: 小森陽一、藤堂裕
- 連載: ビッグコミック
- ジャンル: ドラマ、青年マンガ、アクション、警察・サスペンス
- 評価: 7.8/10
- 最終更新日: 2026年08月10日
- 元ページ: https://mangayoshiashi.com/manga/bdcbaa9f-28f2-42e6-95fd-c52b57062f6e

## あらすじ

拳ひとつで人質事件の現場に飛び込む、元プロボクサーの警察官。犯人の命まで救い、生きて罪を償わせるという信念が、彼を第三の「S」と呼ばれる新部隊へ導く。掲げた看板は、どんな凶悪犯でも決して殺さず確保すること。だが上層部はこの部隊を潰す気でいて、身内を奪われた天才スナイパーは制圧こそ正義だと譲らない。列車を狙う爆弾、洋上で乗っ取られる船、事件が起きるたびに二つの正義は火花を散らす。撃つのか、生かして償わせるのか。答えの出ない問いを抱えたまま、隊員たちは今日も現場へ走る。きれいごとと言われようが命は護ると決めた男たちの、熱すぎるぶつかり合い！

## この漫画を読むのに向いている人

- 撃つべきか生かすべきか、**答えの出ない問いを抱えたまま走る物語**にどっぷり引き込まれたい人
- **信念の違う相棒どうしがぶつかりながら組む展開**が好きで、骨太な人間ドラマを読みたい人
- 特殊部隊の突入や狙撃の緊張感に加えて、**組織の建前と現場の板挟み**まで描く警察ものを読みたい人

## この漫画を読むのに向いていない人

- **銃を相手に素手で挑む場面**のような、現実味より熱さを優先した描き方がどうしても引っかかる人
- **一つの事件がきれいに片づかないまま次へ進む運び**が苦手で、毎回すっきり終わってほしい人
- **命を救うか撃つかを問い続ける重たさ**より、迷いなく悪を倒す痛快さをまっすぐ求めている人

## 良い所

- ドラマから入って原作を読んだのですが、こちらは淡々ときっちり描写を積むぶん話の筋が通っています。映像で省かれた場面まで拾えて、**制圧か確保かという問いの重み**が段違いに伝わってきました。
- 主人公が犯人を殺させたがらない理由を、幼い日の記憶までさかのぼって描いてくれる。おかげで**きれいごとに聞こえた信条**が、こちらの胸にもすとんと落ちてきた。読むほど彼を応援したくなる。
- 殺してでも止めると誓った男と、生かして償わせると決めた男。まるで噛み合わない二人が現場でぶつかるたび、**譲れない正義どうしの火花**にこっちまで熱くなる。ライバル側の存在感がまた強い。
- 列車の屋根に仕掛けられた爆弾を、二人の腕利きが息を合わせて撃ち抜く場面には唸らされました。**天才どうしが背中を預け合う瞬間**はたまらなくて、事件ごとの張り詰めた攻防にのめり込んでいます。
- 完結まで真面目に読み通しました。あれだけ考えの違いでぶつかっていた相手が助けに駆け寄る場面には、ぐっときます。**誰かを護るために走り続けた人たち**へ、感謝と敬意しかありません。

## 悪い所

- いくら元ボクサーでも、銃を持った相手に拳ひとつで突っ込むのはさすがに無理があります。**援護がないと成立しない突入**で仲間に負担をかけている場面も多く、そこはどうしても白けてしまいました。
- 銃を持った犯人を押さえもせず背を向けて仲間を抱きしめる場面は、私にはどうにも飲み込めません。**確保を掲げる部隊なのに詰めが甘い**運びで、読み終えてもすっきりしない気分が残りました。
- 敵役の造形が雑に感じられるのが引っかかります。見た目も中身も薄い相手を前に**「命は平等」という理念**だけ突きつけられても、さっさと撃ってくれと言いたくなってしまいます。
- 途中から入ってくる隊員がどうにも苦手で、登場するたびに読むのが疲れる。**話運びがガチャガチャしてくる**時期とも重なり、しばらくは読む手がずいぶん重くなった。
- そもそも新部隊が既存の特殊部隊を世に出すための噛ませ犬として生まれた設定なので、立ち位置が中途半端に思えて仕方ない。**確保と制圧を極端に対立させた図式**も作りすぎに感じて、乗り切れない部分が残る。
