レビュー著者: 漫画よしあし
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動物のお医者さん の感想と評価(良いところ、悪いところ)
動物のお医者さん
あらすじ
進路に迷うハムテルが、怪しげな漆原教授から「君は将来獣医になる」と呪いのような予言をされたことで、過酷な獣医学部生活が幕を開ける!般若顔のハスキー犬・チョビ、関西弁(風)の姐御猫・ミケ、最凶の雄鶏・ヒヨちゃんなど、可愛くも油断ならない動物たちとの日々は、常に予測不能なトラブルの連続。生死を扱う現場でありながら、過度なお涙頂戴を徹底的に排除したドライなユーモアと、癖が強すぎる変人教授たちが織りなすアカデミックな狂騒劇。シベリアンハスキー・ブームを巻き起こし、今なお色褪せない「動物コメディ」の至高の金字塔!
良い所
- 私はこの作品の、動物を無理に擬人化せず、あくまで「何を考えているか分からない生き物」として描くリアリティが大好きだ。チョビがただ大人しく待機している姿だけで、種を超えた信頼を感じて癒やされる。
- 漆原教授の傍若無人な振る舞いに爆笑!アフリカの仮面を被って暴れ回るシュールなギャグが、シリアスな獣医学の勉強シーンと絶妙に混ざり合っていて、大人になった今読み返しても知的好奇心が刺激される。
- 動物漫画にありがちな「死で泣かせる手法」を一切使わない潔さに救われる。徹底して日常の可笑しさと生態の不思議に焦点を当てている点が、動物好きとして安心して何度も読み返せる最大の理由だと思う。
- ハムテルの淡々としたモノローグと、二階堂のネズミ嫌いゆえの絶叫のコントラストが最高。過剰に盛り上げない独特の「間」で笑わせるスタイルは唯一無二で、読むと不思議と大学生活の空気感が懐かしくなる。
- 般若のような顔なのに性格は超温厚なチョビの可愛さに、私の価値観は完全に壊された。「散歩」の一言に全力で反応するチョビの愛らしい仕草を眺めているだけで、日常の疲れが全部吹き飛んでしまうほど元気がもらえる。
悪い所
- 1980年代の作品ということもあり、今の美麗なデジタル絵に慣れている私には絵柄の古さとトーンの少なさがどうしても気になってしまった。特に人間キャラの顔が判別しにくい瞬間があり、慣れるまで時間がかかった。
- 獣医学部のリアルを描いている分、専門用語や説明のテキスト量が非常に多く、テンポよく読み進めたい僕には少し重かった。気軽にサクサク笑えるギャグ漫画を求めている人には、この文字密度が壁になるかもしれない。
- ドラマチックな恋愛や大きな事件を期待して読み始めたが、最後まで淡々とした学生生活の切り取りで終わってしまう点に物足りなさを感じた。もっと派手なストーリー展開や、感動のクライマックスを求める人には向かない。
- 漆原教授の学生に対する理不尽な搾取やアカハラ紛いの言動が、私には笑い事として流せなかった。今の時代の価値観で見ると、ブラックな研究室の実態を突きつけられているようで、胃が痛くなってしまい純粋に楽しめない。
- ヒヨちゃんをはじめとする凶暴な動物たちが人間に危害を加える描写が予想以上に多い。ギャグの範疇とはいえ、攻撃的な動物を見るのが苦手な僕にとっては、癒やしよりもトゲトゲしさを感じてしまい疲れてしまった。
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