# 孤高の人

## 基本情報

- 著者: 坂本眞一、新田次郎、高野洋、鍋田吉郎
- 連載: 週刊ヤングジャンプ
- ジャンル: 青年漫画、ヒューマンドラマ、登山・クライミング
- 評価: 8.6/10
- 完結済み
- 最終更新日: 2026年09月22日
- 元ページ: https://mangayoshiashi.com/manga/c644b9fb-106e-40ae-a4d1-8ca4516c1177

## あらすじ

心を閉ざしたまま転校してきた高校生の文太郎は、けしかけられるまま校舎の壁をよじ登り、落ちれば死ぬ高さで初めて生きている手応えをつかむ。岩と雪にのめり込んだ彼を待っていたのは、恩師の死、仲間との断絶、遠征隊を呑み込む雪崩だった。何もかも失っては山へ戻る暮らしの果てに、ひとりの女性と出会い、帰る場所をようやく手に入れる。それでも胸の奥でくすぶる火は消えず、人類未踏のK2東壁が彼を呼ぶ。擬音をほとんど使わない絵が、氷の崩れる轟きも凍てつく寒さも静かに突きつけてくる。下界で待つ家族のもとへ帰ると誓いながら、たったひとりで死の壁に取りつく男の生き様！

## この漫画を読むのに向いている人

- 絵だけで山の恐ろしさと美しさを伝えてくる、**擬音に頼らない描写の力**をじっくり味わいたい人
- **生きている手応えを求めて危うい道を選ぶ人間**の内側を、目をそらさずに追いかけたい人
- 楽な暮らしをすべて捨ててまで何かに打ち込む姿から、**理屈を超えた執念の正体**をのぞきたい人

## この漫画を読むのに向いていない人

- 登場人物が次々と不幸に見舞われる重さが苦手で、**読み終えたあとは明るい気持ちでいたい**人
- 原案小説そのままの筋立てを期待していて、**大きく作り替えられた展開**を受け入れにくい人
- 仲間との爽やかな協力関係を求めていて、**むき出しの嫉妬や揉め事**を読み続けるのがつらい人

## 良い所

- 山に登るほかに道がない主人公にとって、クライミングは**ぎりぎり社会と繋がるための自傷行為**に近い。細かい絵で心の内を追いかけるほど、僕の息まで詰まって苦しくなった。
- 崩れ落ちる巨大な氷の塊を、叫びも効果音もなく静かな絵だけで見せてきます。**擬音に頼らず絵の力だけで山の怖さを伝える**描き方に、読んでいるあいだずっと身構えていました。
- 孤独へ沈んではまた人のもとへ戻る行き来を繰り返しながら、**それでも生きたいと渇望し続ける姿**から目が離せず、全巻を一日で読み通してしまった。後半の描き込みの重さも効いている。
- 山しか見ていなかった主人公が、ある人と出会って家族を持ち、**人としての体温を取り戻していく変化**に私の肩の力も抜けました。それでもまた雪山へ戻る業の深さには、胸がざわつきます。
- 山登りにまるで興味がなかったのに、なぜ危ない場所へ向かうのかという疑問に答えをもらえた気がする。**楽な暮らしを投げ捨ててでも山を選ぶ執念**には、ただ唸るばかり。

## 悪い所

- 山ならもう少し澄んだ関係が見られると思っていたのに、**極限でもないのに人間の醜さだけで揉め続ける隊の空気**にいらいらした。主人公がなぜ我慢して残るのかも腑に落ちない。
- 無料分を読んで手が止まりました。絵も話もよくできているのに、**主人公の周りで不幸が途切れない重苦しさ**がきついです。山の厳しさに世間の冷たさまで重なり、読むのがしんどかったです。
- 小説が原案と聞いて読み始めると、中身はまるで別物でした。**時間軸や場面がいきなり飛ぶ作りの読みにくさ**に何度もページを戻す羽目になり、絵がきれいなだけに惜しく思えます。
- 主人公にこれといった強さや個性を感じられず、**応援したい人物として感情移入しきれない**まま読み進めた。序盤は才能がありそうだとほのめかすだけの、よくある流れに思える。
- 山を知らなくても読めるものの、**生まれつきの才能と運だけでここまで登れるのかという引っかかり**は最後まで消えなかった。人のいやな本性を見せられる場面も多く、気は重い。
