レビュー著者: 漫画よしあし
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帝一の國 の感想と評価(良いところ、悪いところ)
良い所
- 「生徒会選挙」という狭い舞台を使いながら、まるで実際の国政選挙のようなドロドロした駆け引きや裏工作が繰り広げられる設定が斬新すぎて、一気に物語の世界観に引き込まれました!
- 古屋兎丸先生の「耽美的で精密な画風」が、キャラクターたちの冷徹な野心や滑稽な執着と見事にマッチしていて、画面の端々にまで張り詰めた緊張感と美学が漂っているのが素晴らしいです。
- 帝一をはじめ、「自分の理想の国を作る」という野心に燃えるライバルたちのキャラクター性が非常に強烈です。特に大鷹弾のような「光」の存在が、帝一の闇と対比されて物語を熱くしていました。
- あまりに真面目にバカバカしい策略を練り、大袈裟なリアクションをする演出が最高に面白く、シリアスな政治劇なのに何度も爆笑してしまいました。ギャグとシリアスのバランスが神懸かっています。
- 全14巻、最後まで自分の信念を曲げずに戦い抜いた帝一の「成長の答え」を見届けた時、最高の結末だったと確信しました。読後の爽快感と、心地よい疲労感に包まれる、間違いなく傑作です!
悪い所
- 古屋先生の「独特で耽美的な絵柄」に強い拒否感を持ってしまうと、どれだけストーリーが面白くても、キャラクターたちの表情の険しさや不気味さに耐えられず、読むのを断念してしまう可能性があります。
- 「高校生が生徒会のために命を懸け、国家レベルの陰謀を企む」という極端な設定に、最後までリアリティの壁を感じてしまい、冷めた目で見てしまう読者がいるかもしれない、という懸念はあります。
- 物語の中盤、派閥争いの状況がかなり複雑になり、誰が誰を支持していて、どの票を奪い合っているのかというパワーバランスを把握するのが、少し難しく感じられて物語に集中しきれない場面がありました。
- 一部の過激なシーンや描写が、学園モノとしての枠を超えてショッキングに感じられることがあり、精神的なカロリーが意外と高い漫画です。気楽な学園生活を期待して読むと、少し痛い目を見るかも。
- 結末について、帝一の選んだ「道」が、自分の期待していた最高の栄光とは少し違う形だったため、個人的にはもっと圧倒的な「王」としての君臨を見たかったな、という贅沢な不満が少しだけ残りました。





