レビュー著者: 漫画よしあし
最終更新日:
生徒諸君!教師編 の感想と評価(良いところ、悪いところ)
生徒諸君!教師編
完結著者: 庄司陽子
連載: BE・LOVE
評価: 7.2/10
あらすじ
念願かなって中学校の教師になった主人公が受け持ったのは、大人をまるごと信じられなくなった二年三組。覆面の集団が教室を仕切り、新しい担任をあの手この手で締め出そうとする。それでも一人ずつ正面からぶつかり、自分の身を投げ出してでも守ろうとする熱に、凍りついた心はゆっくり溶けていく。だが修学旅行での事故、カンニングの疑い、保護者との激突と、試練は次から次へと降りかかってくる。重い家の事情を抱えた生徒との別れ、消えない過去の恋、長年そばにいてくれた相手とのすれ違い。大人になった今だからこその迷いに揺れながら、それでも教え子たちを巣立ちへと送り出していく。熱すぎる先生が駆け抜けた、涙なしでは読めない教壇の日々!
読む前に確認したい相性
向いている人
- 教える側が生徒ひとりずつと本気でぶつかる物語を求めていて、登場人物の弱さまで描かれる重さも受け止められる人
- 冷めた関係や荒れた教室がまっすぐな熱意でほどけていく展開を見たくて、試練の続く長い物語にも付き合える人
- 昔ながらの熱血ものを少し暑苦しく感じつつも、時代が変わっても古びない真っすぐさに触れてみたい人
向いていない人
- 登場人物に不幸が重なる展開が苦手で、悲劇で物語を動かす筋運びに気持ちが沈んでしまう人
- 主人公の恋の行方に期待していて、なかなか前へ進まない関係のもどかしさを長く味わいたくない人
- 長い連載のなかで移り変わった絵柄の違いが気になってしまう人や、次々と事件が詰め込まれる展開に疲れる人
良い感想・レビュー
- 生徒ひとりずつと正面からぶつかり、わが身を投げ出してでも守り抜く担任に、私も教わりたかったと羨ましくなりました。弱さまで隠さず描かれる先生像のせいで、読むこちらまで苦しくなります。
- また熱血ものかと敬遠していたのに、ためし読みだけのつもりが引き込まれました。学生から親の立場に変わった今でも面白く、想像の上をいく試練が次々に降ってくる組み立てのうまさに唸ります。
- 大人になっても変わらない芯と、消せない過去に振り回される姿の両方が辛くて、それでも夢中で最後まで追いかけてしまった。変わらずにいることの難しさが自分の年月と重なり、胸が騒いだ。
- 冷えきった教室も、身構えた親たちも、先生の熱でじわじわ溶けていく。凍りついた人の心を正面から溶かしていく熱量が気持ちよくて、こんな人が現実にいたら世の中が動くのにと私まで思った。
- 今の感覚だと少し暑苦しく映るかもしれません。それでも、子どもたちに必要なものと正面から向き合おうとする時代が変わっても古びない真っすぐさがあって、読みながら何度も泣き笑いしました。
悪い感想・レビュー
- 長年そばで支えてきた相手へのつれない態度が続き、読んでいて私の中に不信感がたまりました。亡くした人の面影を残す男性が入れ代わり現れる筋も、過去を引きずり続ける主人公を見せられるようで残念です。
- 虐待に重い病、親から忘れ去られる境遇と、ひとりの生徒に不幸を盛りすぎだと感じました。話を動かすたびに登場人物の死に頼る安易な展開が目につき、そこは使わないでほしかったと悔しくなります。
- 大きな事故の一件は、私としては要らなかったと思う。反発していた生徒たちを担任になつかせるための都合よく用意された不幸にしか見えず、そこから距離が縮まっても素直に喜べなかった。
- 熱意の押しつけがましさがきつくて、正直この先生が苦手でした。他人の内側にはずかずか入っていくのに、自分の傷には誰も踏み込ませない身勝手さが引っかかり、最後まで乗れないままです。
- あれもこれもと事件を詰め込みすぎて、話の筋を見失いかけた。線も荒っぽくなっていて、前作から離れてしまった絵柄に戸惑うばかり。昔の画のままで読みたかったというのが本音。
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