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レビュー著者: 漫画よしあし
最終更新日:

野人転生 の感想と評価(良いところ、悪いところ)

野人転生

著者: 野人小林嵩人

連載: 月刊コミック電撃大王

ジャンル: バトル・格闘サバイバル異世界ファンタジー

評価: 8.6/10

あらすじ

通勤の途中で学生をかばい、車にはねられた三十四歳。目を覚ますと魔物がうろつく森の中、しかも服の一枚すら身につけていない。神の加護もチートもなく、手元に残ったのは長年積み上げた空手の技と、生き延びるための知識だけ。水を探し、火を起こし、獣を狩る日々の先で、薬草を摘みに来た村の娘と出会う。人里に下りれば理不尽な身分の壁が待ち、冒険者は暴力で話をつける荒くれ者ばかり。強い相手には目潰しも関節技も使い、逃げも隠れもする。卑怯と言われようと、負ければそこで終わり。仲間ができても、居場所はまた奪われる。誰も助けてくれない世界で、拳ひとつ握って進む男の泥まみれの道!

読む前に確認したい相性

向いている人

  • 神の加護も特別な力もない状態から、裸一貫で生き延びていく過程をじっくり追いかけたい人
  • 格闘技の理屈が通った戦い方が好きで、一撃ごとに理由のわかる殺し合いをたっぷり読みたい人
  • 善人ばかりではない荒れた世界で、理不尽と折り合いをつける主人公の迷いを見つめたい人

向いていない人

  • 派手な効果線と勢いで押し切る戦闘描写を求めていて、静止画寄りのコマ運びが合わない人
  • 強い力を手にした主人公が周りからちやほやされる、気楽で明るい異世界転生の空気を味わいたい人
  • 出会いと別れを何度も繰り返す流れよりも、腰を据えた仲間との日常をゆっくり味わいたい人

良い感想・レビュー

  • チートなし、ハーレムなし、ご都合主義なし。人の汚いところまで描くから、たまに現れるまともな仲間が沁みます。重さを引き受けた異世界もので、軽い気分の日には向きません
  • 格闘の描き方に食いついて読みました。目潰しから肘、頭を押さえて膝、鎧の相手は引き倒して関節技。人をどう効率よく倒すかの理屈が通っていて、そこに痺れます
  • 効果線も派手なアングルもないのに、戦いの場面から目が離せない。一瞬の重心の動きを切り取った静止画みたいな殺し合いがこの作品には噛み合っていて、読みながら息が詰まった
  • 荒くれ者だらけの世界で、人を殺した重さを割り切れずにいる主人公が熱い。弱さを捨てない生き方だからこそ、仲間と信頼を積み上げていく流れを追いかけたくなる
  • 街や路地裏の背景、鎧やナイフの一つひとつまで描き分けてあります。体つきや筋肉のつき方も手ざわりのあるリアルさで、粗く見える絵をじっくり眺める楽しみがありました

悪い感想・レビュー

  • 動きがリアルすぎて、漫画らしい勢いは薄く感じます。戦いの場面はコマというより一枚絵を眺めている気分。静止画の使いすぎは、もう少し何とかならないかと思いました
  • レベルやスキルの設定が入った時点で、主人公の空手に不純物が混じった気がする。借り物みたいな強さに見えてしまい、展開もややダレてくる。そこだけは残念でならない
  • 序盤でゴブリンを見つけて喜んで殺す場面が引っかかり、危うく読むのをやめかけた。ありがちな転生ノリの入り口が続くので、地道な面白さに届く前に離れる人はいそうだ
  • 出会って別れて、また森に戻る。これが作風なのはわかるけれど、浅い付き合いばかりの人間関係が続くと味が薄い。腰を据えられる居場所をそろそろ見せてほしい
  • 一話が短くて、まとめ買いしないと話の流れがつかみにくい。原作にある狩りや暮らしの描写が削られているのも惜しい。先を急ぐ作りのせいで、地味な日常の面白さが減っている

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