# クロスゲーム

## 基本情報

- 著者: あだち充
- 連載: 週刊少年サンデー
- ジャンル: 少年マンガ、青春・学園、スポーツ・野球、ラブコメ
- 評価: 8.6/10
- 完結済み
- 最終更新日: 2026年08月15日
- 元ページ: https://mangayoshiashi.com/manga/ea5bad47-8e18-4d98-8ce6-8b482e121b4d

## あらすじ

スポーツ用品店の一人息子・樹多村光は、近所でバッティングセンターを営む月島家の四姉妹と家族ぐるみで育った。同い年の次女とは言葉にしないまま想い合い、一つ下の三女とは顔を合わせるたびに言い合う仲。ところが小学五年の夏、次女は水の事故で突然いなくなる。前の晩に「コウが甲子園のマウンドに立つ夢を見た」と話していたと知り、光は幼馴染とバットを握り直す。進んだ高校の野球部は留学生ばかりの一軍と、はじき出されたプレハブ組に割れていた。誰も見ていないところで積み上げた右腕が、やがて球場を黙らせる。嫌いと言い続けた二人が、最後に見せるいちばん短い本音！

## この漫画を読むのに向いている人

- 言葉にしない気持ちのやりとりが好きで、**間や表情で語る恋の描き方**にじっくり浸りたい人
- 大切な人を失った痛みを抱えたまま進む物語に惹かれ、**最後の一言で報われる読後感**を味わいたい人
- 野球の勝ち負けよりも、**部活と恋がひとつながりになった青春**の空気そのものを浴びたい人

## この漫画を読むのに向いていない人

- 敵チームや競争相手まで濃く描かれていないと物足りず、**手強い相手との緊張感**を求める人
- 主人公が汗をかいて伸びていく過程を見たい人や、**才能だけで押し切る主役像**に冷めてしまう人
- 同じ作者の別の野球ものをすでに読み込んでいて、**似た筋立ての焼き直し**に飽きている人

## 良い所

- あだち充の野球ものは一通り読んできたけど、私はこれが一番好きになった。**最後をまっすぐ言い切る幕引き**が気持ちよくて、甲子園そのものを描かないのもこの人らしい。
- タッチもH2も名作だと思うけど、僕の中の一位はこれ。ばらまかれた小さな仕掛けが**終盤で一本につながっていく手際**にやられて、読み終えてしばらく動けなかった。
- 言葉にならない気持ちを、表情とちょっとした掛け合いだけで伝えてくるのがすごい。**はっきり口にしないまま伝わる想い**を追いかけているうちに、何度も胸が詰まる。
- 恋のライバルが物語の邪魔になる作品も多いなか、ここでは誰も誰かを食わない。**脇の一人ひとりが互いを引き立てる配置**が心地よくて、今も折に触れて読み返している。
- 嫌いという言葉だけでここまで好きを描けるのか、と読みながら唸ってしまう。**言い合いの裏に隠れていた本心**がほどける場面では、紙の上の二人によかったねと声が出た。

## 悪い所

- 最悪の監督と留学生という燃える下地があるのに、そこがまるで盛り上がらない。**敵役が敵役として立っていない**せいで、倒したときの手応えが薄いままだった。
- 高校に上がるまで野球をしてこなかった主人公が、実力の底を見せないまま試合に入っていく。**才能だけで勝ち上がる主役像**に、私はどうしても乗り切れない。
- 同じ作者の野球ものと比べると、細部の作り込みでは明らかに見劣りする。投球や打席の場面も淡白で、**颯爽と現れたライバルの持て余され方**には正直しらける。
- 全体にこぢんまりまとまりすぎていて惜しい。途中から出てくる子は主人公と深く絡まないまま引いた位置に置かれ、**何のために置かれた役どころなのか**が最後まで飲み込めなかった。
- 最初のうちは引き込まれたのに、後半で何度か首をかしげてしまった。想いを向けていた子がつらい形で置き去りにされる流れも切なくて、**終盤に残る後味の悪さ**が拭えない。
