# 空母いぶき

## 基本情報

- 著者: かわぐちかいじ
- 連載: ビッグコミック
- ジャンル: 青年漫画、ミリタリー、戦争、サスペンス
- 評価: 8.4/10
- 完結済み
- 最終更新日: 2026年08月28日
- 元ページ: https://mangayoshiashi.com/manga/ecd1228c-3d48-485b-b2d1-b4dd5049a385

## あらすじ

嵐の夜、南の小島に上がった工作員が「ここは我が国の領土だ」と言い放つ。領海に入り込んだ公船は巡視船とぶつかり、駆けつけた護衛艦へ威嚇射撃まで飛んだ。政府は衝突を避けて上陸者を引き渡すが、一年後、自衛隊初の航空機を積む護衛艦が海へ出る。艦長を任されたのは、空を知り尽くした元エースパイロット。演習の最中、隣国軍が南の島々へなだれ込み、ついに戦死者が出た。史上初の防衛出動が下る。専守防衛という縛りを抱えたまま、潜水艦も戦闘機も動きだす。撃つのか、撃たないのか。海の底から空の果てまで、ひとつの判断が次の犠牲を決めていく。読み終えた後、平和という二文字が急に手ざわりを持つ海戦劇！

## この漫画を読むのに向いている人

- 実在の地名や兵器の名前が並ぶ、**現実と地続きの戦争シミュレーション**をひりひりしながら読みたい人
- 潜水艦どうしの探り合いや戦闘機の空中戦を、**兵器の理屈まで込みで**じっくり味わいたい人
- 撃つか撃たないかの判断をひとりで背負う、**指揮官の責任の重さ**にぐっと引き込まれたい人

## この漫画を読むのに向いていない人

- 占領された島をめぐる**地上戦までたっぷり描かれる**ことを期待して、最後まで読み進めたい人
- 今の国際情勢が頭をよぎると落ち着かず、**現実味の強すぎる有事もの**を娯楽として読めない人
- 倒れていった登場人物ひとりずつの**内面や別れまでしっかり描いてほしい**と願いながら読む人

## 良い所

- 海の上の戦いがこういうものかと、読みながら勉強になった。**制約だらけの中で自衛隊に何ができるのか**が気になって仕方ない。同時に、こんな日が来てほしくないとも思う。
- 一気に読みました。知っている土地が占領される絵はさすがに辛かったです。**今日起きてもおかしくない**手触りで、平和ボケしていた頭にカツを入れられました。総理の演説では泣きました。
- 実在の地名や艦の名前が並ぶせいで、作り話のはずが妙な生々しさで迫ってくる。**争ったらどうなるかを見せてくれる**から、そうならないために何ができるかを考えてしまう。
- 艦長の背負い方に唸った。**責任という言葉の意味が変わる**くらい、決断のたびに重さが伝わってくる。ぬるくなっていた頭に緊張が走り、読み終えても抜けなかった。
- 潜水艦どうしの探り合いと、ステルス機の空中戦がとにかくアツい。**沈めずに空母の機能だけ奪う**という勝ち方が実に自衛隊らしくて、幕引きに文句なし。

## 悪い所

- 見せ場のはずの海戦が前半で決着してしまい、物足りなさが残った。終盤は**急ぎ足でたたまれた**印象で、相手国があんなふうに引くだろうかという引っかかりも消えない。
- 盛り上がってきたところで場面がぶつ切りになり、別の話に飛ばされる。この**焦らし方にはいらいらした**。終盤の新顔の出し方も、自分にはしっくりこなかった。
- 島に上がった敵との地上戦を待っていたのに、そこはほとんど描かれない。**空挺降下の迫力の後が肩透かし**で、戦いが終わったあとの両国の関係にも触れられずじまい。
- 戦術の組み立てには納得できるのに、**ここまで思いどおりに運ぶだろうか**という疑いが最後まで残る。訓練しか知らない隊員がここまで戦えるのかも引っかかった。
- 倒れていった隊員の描き方が薄く、読み終えても顔が浮かばない。**現実の情勢が重なって**しまい、娯楽として楽しめたかと聞かれると素直にうなずけなかった。
