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マトリと狂犬 ―路地裏の男達― の感想と評価(良いところ、悪いところ)

マトリと狂犬 ―路地裏の男達―

マトリと狂犬 ―路地裏の男達―

完結
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著者: 田島隆マサシ

連載: ヤングチャンピオン

ジャンル: 裏社会・アングラクライムアクションサスペンス

評価: 7.9/10

あらすじ

元子役として一度は世に出ながら、つまずいて芸能界を追われ、多額の借金を背負って違法薬物の末端売人にまで落ちた青年・梅沢恭之介。クラブでの事件をきっかけに麻薬取締官の黒崎に踏み込まれ、逮捕を見逃す代わりに裏社会の情報を流す秘密の手先になれと迫られる。そこへ手柄を焦る刑事の葛城まで現れ、弱みを握られた梅沢は、いがみ合う二つの組織それぞれのスパイという逃げ場のない立場へ追い込まれてしまう。頼れるのは役者だった頃の演技と土壇場の機転だけ。正体が割れればその場で消される。密売組織の奥へ潜るほど、むき出しの正義と欲がぶつかり合う、路地裏の綱渡り潜入劇!

読む前に確認したい相性

向いている人

  • 立場の違う人間がそれぞれの理屈でぶつかる話が好きで、善悪を簡単に分けない描き方に惹かれる人
  • 取り締まる側どうしが手柄を奪い合う、組織の裏側まで踏み込んだ犯罪ものを読みたい人
  • 捜査の手続きや薬物の怖さを細かく描く、夜の路地裏の湿り気まで伝わる潜入ものを探している人

向いていない人

  • 話の筋が面白くても、痛めつける場面を正面から描く展開が続くと読み進めるのがつらくなる人
  • 隠語や専門用語が説明なしで飛び交う台詞回しに引っかかって、途中で集中が切れてしまう人
  • 気持ちを寄せられる主人公を求めていて、後ろ暗い人物ばかりが並ぶ話が続くと疲れてしまう人

良い感想・レビュー

  • 出てくる誰もが自分なりの理屈で動いていて、どちらが正しいと簡単には決められません。善悪をきれいに分けない描き方のおかげで、にらみ合う場面の張りつめた空気が最後まで緩みません。
  • 麻薬取締官と警察が張り合った末に犯人を取り逃す、そんな捜査現場のこじれ方が細かく描かれる。取り締まる側どうしがぶつかり合う構図が新鮮で、板挟みになる主人公の立場に引き込まれた。
  • 女装しても男だと気づかれないほどの美形が主人公で、取締官も刑事も揃って顔がいい。受難続きなのに憎めない主人公を見守る気持ちで読んでいます。薬の怖さを伝える迫力もたっぷり。
  • 章と章の合間に挟まる豆知識が面白く、令状さえ取れば膀胱から直接尿を採れると初めて知りました。捜査の手続きまで細かく教えてくれるので、主人公の過去が明かされていく今後の展開も気になります。
  • 怖い場面は早足で読み飛ばすこともあるが、話そのものは面白い。主人公のどこか抜けた調子が重苦しさを和らげてくれるおかげで、暗い話ばかりにならず最後まで付いていけた。

悪い感想・レビュー

  • 面白いのは確かなんだけど、警察も取締官もヤクザも素人相手に隠語を使い続けるのが引っかかった。注釈が話の終わりまで出てこないせいで、意味を掴めないまま読む時間が長い。
  • 拷問の回に入ったあたりから胸が苦しくなって読めなくなりました。痛めつける場面を正面から描くところが自分には合わず、正視できない箇所は飛ばしています。苦手な人にはきついと思います。
  • 序盤のむごさを乗り越えると、だんだん人間味が出てくる。ただ推しの取締官は出たり出なかったりで、売人の主人公以外はレギュラーと言えない顔ぶれ。結局これは誰の話なのか分からなくなった。
  • 無料分を読み切ったものの、出てくるのが嫌な奴か中毒者かクズばかりで楽しめませんでした。気持ちを寄せられる人物が見当たらないのがつらいところ。世界を知る勉強にはなります。
  • 所轄と取締部の確執や、逮捕までの段取りが、どこまで取材されたものなのか気になった。手続きの描き方がところどころ粗い気がして、そこだけ物足りなさが残る。

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