# 19番目のカルテ 徳重晃の問診

## 基本情報

- 著者: 富士屋カツヒト、川下剛史
- 連載: ゼノン編集部
- ジャンル: 医療、ヒューマンドラマ
- 評価: 8.6/10
- 最終更新日: 2026年08月01日
- 元ページ: https://mangayoshiashi.com/manga/ed71e00d-6102-45e6-bdc4-3f50aefde99c

## あらすじ

体の痛みは確かにあるのに、どの科でも「異常なし」と返される。日本の医療は18の専門領域に分かれ、そのすき間で行き場をなくす患者がいる。3年目の整形外科医・滝野みずきは、憧れた「なんでも治せる医者」との隔たりに立ちすくんでいた。そこへ赴任してきたのが、19番目の領域・総合診療科の徳重晃。検査の数値でも病名でもなく、丁寧な対話から患者の暮らしや家庭、心の重みをすくい上げていく。原因不明とされた不調の裏から、その人の抱えていたものが姿を見せる。ヤングケアラー、老老介護、末期がんの在宅ケア。どの人にもその人だけの苦しさがあり、必要な治療は一人ずつ違う。病ではなく人を診る。対話から始まる、19番目の医療！

## この漫画を読むのに向いている人

- 何科に行けばいいか迷った経験があって、**話をきちんと聞いてくれる医師**の姿を見てみたい人
- 派手な手術シーンより、**暮らしや家族ごと患者を診ていく医療**の描き方をじっくり味わいたい人
- 介護や看病、家族の重荷など、**日々の暮らしに潜む生きづらさ**を医療の側から見つめ直したい人

## この漫画を読むのに向いていない人

- 天才医師が難手術を決める痛快劇を求めていて、**ゆっくり進む問診中心の展開**が退屈に思える人
- 重い病気の描写を読むと自分の体調と重ねてしまい、**読むほど不安がふくらんでいく**タイプの人
- 身勝手な言動をする患者に苛立ちが残りやすく、**後味の重さが尾を引く話**は避けて通りたい人

## 良い所

- 全身の痛みを訴えても、どの科でも「異常なし」と返され続けます。自分の通院の記憶と重なり、途中から他人事ではなくなりました。**病名より先に暮らしを聞く問診**が、こんなに力を持つとは驚きです。
- 医者は万能だと勝手に思い込んでいた。専門ごとに違う迷いや葛藤があると知って、読みながら少し落ち込んだ。**分業のすき間に落ちる患者**という見方は、これまで自分になかった視点だ。
- ヤングケアラーだった青年を保護する話が、頭から離れません。虐待と違って周りが手を出しにくいぶん、見過ごされやすいのだと気づかされました。**子どもの未来が静かに削られていく重さ**が胸に残ります。
- 認知症の母を六十代の娘が支える話では、徳重の一言が深く刺さった。暴言を浴びせられても怒らずに向き合う若手医師の姿も忘れがたい。**逃げずに聞き続ける強さ**が、この作品の芯にある。
- 病名を確定して終わりにせず、責めずに努力を認めたうえで、これからどうするかを一緒に考えていきます。**患者を追い詰めない診療**が積み重なるほど、自分や家族もこんな医師に診てもらいたくなりました。

## 悪い所

- 手術のような分かりやすい山場がほとんどありません。専門的なやり取りが長く続くので、**話の進みがゆっくり**に感じます。テンポよく読み進めたい日には、正直そこで手が止まりました。
- スキルス胃がんの話はきつかった。この手の漫画はつい自分の体調と重ねてしまうので、**読むほど不安がふくらむ**感覚から抜けられなくなる。気持ちに余裕がない時期には、あまり向かない。
- 未成年の妊娠を扱う話では、お金に無頓着で人の話も聞かない患者にイラッとしてしまいました。**胸糞悪さが後を引く描写**もあるので、穏やかな気分で読みたい日にはあまり向きません。
- 正直、総合診療科である必要があるのか、もっと適した科があるのではと思う場面がある。**設定の説得力が揺らぐ**ところが何度か引っかかって、途中から話に入り込みにくくなった。
- 天才医師の痛快劇でもなく、等身大のヒューマン路線に振り切るわけでもありません。**主人公像のつかみにくさ**が全体のリズムの鈍さにも出ていて、メリハリがもう少し欲しくなります。
