# 刑事ゆがみ

## 基本情報

- 著者: 井浦秀夫
- 連載: ビッグコミックオリジナル
- ジャンル: 青年漫画、ミステリー、刑事漫画、社会派、サスペンス
- 評価: 7.6/10
- 完結済み
- 最終更新日: 2026年09月07日
- 元ページ: https://mangayoshiashi.com/manga/ed8d060e-14a5-4da3-a82f-e182468056d3

## あらすじ

かつて警視総監賞まで受けた優秀な刑事、弓神適当。だが連続殺人小説家の事件で「真犯人は別にいる」と訴えた声を上司に握りつぶされ、名前のとおり適当な問題刑事へと落ちていった。うきよ署に流れ着いた弓神は、出世欲の強い若手・羽生虎夫と組み、上の指示を平気で無視しながら単独で動きまわる。転落死の現場で拾った小さな違和感が振り込め詐欺グループの壊滅につながり、仲間割れの果てに起きた殺人の真相まで引きずり出す。だらしなく見えるこの男は、犯人の事情も被害者の痛みも取りこぼさない。やがて十七年前に焼身自殺したはずの作家の影が動きだし、無戸籍の殺人鬼と宗教法人が相棒を冤罪の罠へ引きずり込む。ゆるい絵柄にだまされたまま連れていかれる、底なしの人間の闇！

## この漫画を読むのに向いている人

- ゆるい絵とふざけた名前に油断していたら、**人の裏側を丁寧に掘り下げる本格サスペンス**に引きずり込まれたい人
- 犯人にも被害者にもそれぞれ言い分があって、**善と悪の線がきれいに引けない話**を読みたい人
- 入り組んだ人間関係や嘘の証言が絡む筋書きを、**一度読んだだけで飲み込める運びの良さ**ごと味わいたい人

## この漫画を読むのに向いていない人

- **絵の巧拙で作品に入れるかどうかが決まる**タイプで、癖の強い線に慣れる前に本を閉じてしまう人
- 長く引っ張ってきた大きな謎には、**最後まで駆け足にならない丁寧な決着**をつけてほしいと願う人
- 警察ものにはまず現場の生々しさを求めていて、**捜査場面の細部まで作画で描き込んでほしい**と思う人

## 良い所

- ゆるい絵とふざけた名前で完全にギャグ漫画だと思って読み始めました。ところが犯罪の裏側も警察内部の動きも描写が丁寧で、**ふざけた顔の刑事がのぞかせる人を見抜く目の鋭さ**にうっかり感動させられました。
- 犯人も被害者も、どこかで**善と悪の線が曖昧なまま日常を生きている人間**として描かれる。会社の中のいじめや家族を蝕む裏切りが、ただの謎解きを超えて社会の病として立ち上がってきた。人の弱さに胸を突かれた。
- 話は四転五転して人間関係もこんがらがるし、証言に嘘まで混じる。それなのに**入り組んだ事情を一度読むだけで飲み込めるまとめ方**がうまくて、前のページに戻る必要が一度もなかった。説明のうまさに舌を巻いた。
- 普通に見れば相棒の若手刑事はいいやつなのに、主人公の横に並んだ途端に**善人ぶった仮面が剥がれて見える**のが不思議でならない。並べただけで人の中身が透けるキャラの置き方に唸らされる。
- 一話ごとに片がつく形なのにどれも一筋縄でいかず、読みごたえがあります。淡白な線かと思っていたら**登場人物の表情がやたら豊かで人間くさい**ので、状況の描き方までリアルに感じられました。先が早く読みたいです。

## 悪い所

- 絵の粗さも気になりましたが、それ以上に一部の話は**筋そのものが噛み合っていない**のが引っかかりました。相手を本気で好きなことと遺産目当てで付き合うことは両立するはずで、話として破綻しています。
- 途中まではよく練られたサスペンスだと感心して読んでいたのに、**引っ張るだけ引っ張った謎の畳み方が中途半端**で拍子抜けした。続きがあるのかと、本を閉じてからも首をかしげてしまった。
- 伏線はきちんと拾うし読みやすいのですが、大きな敵との決着は**最後だけ急に駆け足になった感じ**が残ります。上司との関係ももう少し進んでほしかったです。面白いだけに惜しい気持ちになりました。
- 中身は面白いと思う。ただ見た目重視の作品でないぶん、**現場検証の場面くらいは細部の手触りがほしかった**。髪の描き方をはじめ絵が少し雑に見えて、警察ものとしての生々しさが薄れてしまう。
- 絵柄は癖があるどころか、正直に言って下手だと思いました。慣れてくると脱力した線の中にかわいげも見えてきますが、**入口で絵だけを見て敬遠する人が出そうな絵柄**なのは間違いなく、そこだけがもったいないです。
