レビュー著者: 漫画よしあし
最終更新日:
クジラの子らは砂上に歌う の感想と評価(良いところ、悪いところ)
クジラの子らは砂上に歌う
著者: 梅田阿比
連載: ミステリーボニータ
評価: 8.5/10
あらすじ
砂がすべてを覆い尽くす世界。砂の海に浮かぶ巨大な漂泊船「泥クジラ」で、感情を力に変える少年少女たちが静かに暮らしていた。記録係のチャクロが漂着した廃墟船で感情を持たない少女リコスを見つけた日から、島の運命は大きく動き出す。外界を知らずにいた人々のもとへ、故郷を名乗る「帝国」の無慈悲な襲撃が迫る。愛する誰かを失いながら、子どもたちは自分たちの島に隠された真実へと近づいていく。美しい描線と綿密に組み上げられた世界、そこで揺れ動く命と感情の記録に、気づけば胸を締めつけられる。砂の海のかなたにある新天地を目指し、幾多の別れと選択を越えて進む、命の物語!
読む前に確認したい相性
向いている人
- 緻密に築かれた異世界にじっくり浸りながら、その成り立ちや歴史を少しずつ解き明かしていきたい人
- 命の重さや別れの痛みを正面から描く、逃げのない群像劇に思いきり心を揺さぶられたい人
- 予想を裏切る展開と世界の大きなスケールを、回顧録のような静かな語り口でじっくり味わいたい人
向いていない人
- 好きになった登場人物が次々と命を落としていくような、救いの少ない重い展開が苦手な人
- 込み入った設定や勢力の絡み合いを追うより、わかりやすい筋書きでさっと読み進めたい人
- 戦いの場面の連続や途中で挟まる回想で、物語のテンポが緩むのをもどかしく感じてしまう人
良い感想・レビュー
- 記録係の少年が振り返る形の語りが、静かに、そして容赦なく進んでいくのが忘れられません。砂の海をゆく泥の船という舞台に惹かれ、気づけば深く沈み込んでいます。
- 綿密に練られた設定と美しい絵が重なって、ただのファンタジーでは片づけられませんでした。登場人物と同じ気持ちになって胸が痛くなるほど、この世界の儚さにのめり込んでしまいました。
- 予想もつかない展開とスケールの大きさに引き込まれ、読み終えても余韻が消えない。今の世界情勢と重なる問いがそこにあり、砂の海の物語なのに何度も考え込んでしまった。
- 連載を追いかけ続けて、最後はハラハラしながらページをめくりました。旅の果てにまた会えた人たちの姿に涙が止まらず、その後まで描かれて満たされた気持ちになりました。
- 独特すぎて分からない部分もありましたが、キャラクターの誰もが愛おしくて放っておけませんでした。一人も欠けてほしくないと願うほど、何度も泣かされ感情を揺さぶられました。
悪い感想・レビュー
- 砂漠の美しい世界は好きなのに、毎回の後味の悪さがこたえました。あまりに人が死んでいくので、重すぎる鬱展開にこちらの気持ちまで沈んでしまいます。
- 世界の作り込みは見事なのですが、途中から細かすぎる設定を追いきれなくなりました。寿命の仕組みや勢力の関係が積み重なって、頭がついていかない場面が増えていきました。
- 傑作になりそうな予感はあったのに、あと一歩で止まった惜しさが残ります。島が要塞に変わっていく様子が見えづらく、流れを止める回想のせいで戦いの緊張感が削がれてしまいました。
- せっかく丁寧に描いていたキャラを、敵の襲撃であっけなく退場させてしまうのが辛かったです。多すぎる犠牲に感情の置きどころを失って、誰にも入り込めなくなっていきました。
- 主人公たちがどこかテンプレートっぽく見えて、心に残りきりませんでした。上げて落とすだけの描き方が続くので、もっと一人ひとりに裏の顔がほしかったと感じます。
良い感想・レビュー
悪い感想・レビュー
記録係の少年が振り返る形の語りが、静かに、そして容赦なく進んでいくのが忘れられません。砂の海をゆく泥の船という舞台に惹かれ、気づけば深く沈み込んでいます。
砂漠の美しい世界は好きなのに、毎回の後味の悪さがこたえました。あまりに人が死んでいくので、重すぎる鬱展開にこちらの気持ちまで沈んでしまいます。
綿密に練られた設定と美しい絵が重なって、ただのファンタジーでは片づけられませんでした。登場人物と同じ気持ちになって胸が痛くなるほど、この世界の儚さにのめり込んでしまいました。
世界の作り込みは見事なのですが、途中から細かすぎる設定を追いきれなくなりました。寿命の仕組みや勢力の関係が積み重なって、頭がついていかない場面が増えていきました。
予想もつかない展開とスケールの大きさに引き込まれ、読み終えても余韻が消えない。今の世界情勢と重なる問いがそこにあり、砂の海の物語なのに何度も考え込んでしまった。
傑作になりそうな予感はあったのに、あと一歩で止まった惜しさが残ります。島が要塞に変わっていく様子が見えづらく、流れを止める回想のせいで戦いの緊張感が削がれてしまいました。
連載を追いかけ続けて、最後はハラハラしながらページをめくりました。旅の果てにまた会えた人たちの姿に涙が止まらず、その後まで描かれて満たされた気持ちになりました。
せっかく丁寧に描いていたキャラを、敵の襲撃であっけなく退場させてしまうのが辛かったです。多すぎる犠牲に感情の置きどころを失って、誰にも入り込めなくなっていきました。
独特すぎて分からない部分もありましたが、キャラクターの誰もが愛おしくて放っておけませんでした。一人も欠けてほしくないと願うほど、何度も泣かされ感情を揺さぶられました。
主人公たちがどこかテンプレートっぽく見えて、心に残りきりませんでした。上げて落とすだけの描き方が続くので、もっと一人ひとりに裏の顔がほしかったと感じます。
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