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最終更新日:

ゼロ THE MAN OF THE CREATION の感想と評価(良いところ、悪いところ)

ゼロ THE MAN OF THE CREATION

ゼロ THE MAN OF THE CREATION

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著者: 愛英史里見桂

連載: スーパージャンプ

ジャンル: ヒューマンドラマオムニバスアート・美術

評価: 7.8/10

あらすじ

焼き物も絵も彫刻も、この世にあるものなら何だって本物そっくりに写し取ってしまう男がいる。名はゼロ。ただ形を真似るだけではない。作り手が何を思い、何に迷いながらその一点を生み出したのか。心の奥まで読み解いたうえで、失われたはずのものをもう一度この世へ呼び戻す。ゼロのもとを訪ねるのは、焼け落ちた家宝をもう一度見たい人や、贋作に人生を狂わされた人。名画に隠された謎を暴こうとする者もいる。その手はときに人を救い、ときに欲に溺れた者へ静かな裁きを下す。絵や彫刻にかぎらず、焼き物や刀、一皿の料理までもが物語の芯になる。名を残した人物や実際にあった出来事を絡めながら、一話ごとに違う人間の姿が浮かび上がる。贋作という名の、本物!

読む前に確認したい相性

向いている人

  • 絵画や焼き物の裏側にある歴史や作り手の事情ごと、美術の蘊蓄を物語として味わいたい
  • 一話ずつ完結する構成なので、長編に身構えることなく気になった巻から気軽に読み始めたい
  • 作り手が何を思って一点を生み出したのか、その内側を掘り下げる静かな人間ドラマを好む人

向いていない人

  • 設定は現実の範囲に収まっていてほしくて、人間離れした腕前が前提の話になると気持ちが離れる人
  • 一話あたりの台詞や解説の量が気重に思えて、絵の流れに乗りながら軽快に読み進めたい
  • 一話ごとの型が決まった構成だと飽きやすく、同じ骨組みの繰り返しが続くのが苦手な人

良い感想・レビュー

  • 同じ題材の有名作と読み比べても、僕はこちらを推したい。派手な見せ場は少ないのに静かに熱い筆で、美術の枠を越えて人の知恵そのものを描いてくる。
  • オールバックに白いスーツという佇まいだけで、私はこの主人公に惹かれた。第一話でいきなり秘密を明かす思い切った入りのおかげで、そこから先の人間ドラマにすんなり乗れる。
  • 毎回差し込まれる芸術や考古学の蘊蓄が私にはたまらない。宝石や歴史の話まで土台がしっかりしていて、物語を追ううちに知らなかったことが頭に残っていく。
  • 短編の集まりだから、俺はどの巻から手に取っても平気だった。教科書や美術館で見た覚えのある品が別の解釈のまま生き返るあの瞬間が読みたくて、何度も読み返している。
  • 実際にあった風習や出来事が物語へ編み込まれていて、私は読みながら初めて知ったことがいくつもある。娯楽の顔をして史実を突きつけてくるので、読み終えてからも妙に尾を引く。

悪い感想・レビュー

  • 贋作の腕前がなんでもありに近くて、私は途中で設定のトンデモぶりに置いていかれかけた。人の情を描くドラマとして読めば気にならないが、現実味を求めると引っかかる。
  • 細部の詰めが割とアバウトで、そこは僕には物足りない。勢いで読ませていく作りだから、描き込みをじっくり味わいたい気分のときには少し向いていない。
  • 好きだから人に貸してみたら、詰まらないの一言で返ってきた。私は面白いと思っているのに、入り口で合わないと切られるたちの作品なのだと思い知らされた。
  • 一話あたりの文字量がとにかく多いので、私はさらっと読み流せない。台詞と解説を追いかける体力がいるから、疲れている日はどうにも開く気になれないままだ。
  • 話の骨組みがだいたい決まっていて、同じ流れの繰り返しに感じる時期がある。終わり方には驚かされたけれど、そこへ辿り着くまでは似た展開が続くという印象が残る。

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