レビュー著者: 漫画よしあし
最終更新日:
Mr.Clice の感想と評価(良いところ、悪いところ)
Mr.Clice
完結著者: 秋本治
連載: ジャンプスクエア/月刊少年ジャンプ/ジャンプSQ.RISE
評価: 7.8/10
あらすじ
36か国語を操る国家特別工作機関の超A級エージェント・繰巣陣は、任務のさなかにあっけなく命を落とす。だが国はその頭脳を惜しんだ。取り出した脳を、同じ日に事故で亡くなった女子テニス選手の体へ移す。目を覚ませば、鏡の中には絶世の美女。中身は女たらしの男のままだ。男の体に戻す約束を餌に、クリスと名を変えた最強スパイは世界中の危ない任務へ放り込まれる。国際犯罪組織の陰謀、秘宝の争奪戦、暴走する超特急、海底都市の危機。銃もメカも緻密に描き込まれているのに、やることは豪快すぎる破壊工作。こち亀の作者が放つ、笑って撃って突き抜けるスパイアクション!
この作品が載っている特集
読む前に確認したい相性
向いている人
- 銃やメカの細かい描き込みを眺めながら、肩の力を抜いて笑えるスパイものを探している人
- 中身は男のまま外見だけ美女という食い違いから生まれる、ちぐはぐな会話を楽しめる人
- 一話ごとに舞台も敵も変わる、長い物語より短い任務の積み重ねでテンポよく読み進めたい人
向いていない人
- 超能力や近未来SFが入り込む展開を受けつけず、生身の肉体で戦うアクションだけを求めたい人
- 連載が長くなるほど絵柄や作風が変わることを許せず、初期の手触りをずっと求め続ける人
- 主人公が元の体に戻るという最初の目的へきちんと話が進む物語を、最後まで見届けたい人
良い感想・レビュー
- 中身は歴戦の男、外見は絶世の美女。この取り合わせだけで笑えます。話が進むほど色気は薄れていき、しまいにはパジャマ姿で銃撃戦をやってのける雑さ。そこまで来ると何も考えずに読めて、やけにスッキリします。
- 美女が出てきても口説けば話がこじれるし、上司は勤務中にパターを振っている。任務のたびに壊した物の弁償で首が回らなくなる主人公という、出口のない造りが好きだ。
- 初期のライバルがいい味を出しています。両手のマシンガンを撃ちまくり、泣きそうな顔で捨て台詞を吐きながらビルから落ちていく。劇画の悪役をまるごと茶化した間合いが私のお気に入りです。
- 今どきの女子高生の格好をさせられても、なぜか似合ってしまう扱いの雑さに笑えます。敵役の兄弟コンビにも悪党のくせに遊び心が振り切れた造形が効いていて、飽きずに付き合えました。
- 遠隔操作でF1を走らせるような、よその漫画が拾わない題材を平然と任務に仕立ててきます。銃や飛行機の描き込みも細かく、作者の趣味がそのまま物語の燃料になっているのが伝わってきました。
悪い感想・レビュー
- 後半に出てくる超能力バトルは、どうも私の好みから外れます。生身で銃を握って切り抜けるから面白かったのに、当人が体を張らなくても片づいてしまう展開が増えると、緊張感がすっと抜けていきます。
- 序盤のギャグ全振りな空気が好きだっただけに、途中から差し込まれるシリアスな事件ものの手触りには乗り切れませんでした。勢いで最後までそろえてしまった分、落差がこたえます。
- 連載の始まった頃と今とで、女性キャラの描き方がずいぶん違います。男性陣はほぼ変わらないのに、水着になっても色気がまるで感じられないのがさみしいです。話の面白さは変わらないだけに引っかかります。
- 男の体に戻りたいという最初の願いを、当人がもう口にしなくなりました。大富豪に気に入られ、組織の許可より自前の札束で押し通すスーパーエージェントへ変わってしまい、始まりの切実さはどこへやら。
- こち亀が終わってから描かれた話は、やることがほとんど両さんです。見た目を替えただけの同じ主人公を見せられている気分になり、別の作品として追いかける理由が私のなかで薄れてしまいました。
同じジャンルの漫画
該当作品はありません。
