レビュー著者: 漫画よしあし
最終更新日:
これ描いて死ね の感想と評価(良いところ、悪いところ)
これ描いて死ね
著者: とよ田みのる
連載: ゲッサン
ジャンル: 少年漫画/学園漫画/青春ドラマ/創作・メタフィクション
評価: 8.8/10
あらすじ
「漫画を読むのが好き」で終わっていた島の少女が、ある日、憧れの覆面作家の正体が「漫画なんてくだらない」と説教する担任教師だと知ってしまう。生まれて初めて訪れた同人誌即売会の熱気に当てられた彼女は、読む側から描く側へと足を踏み出す。絵の得意な友達、鋭いダメ出しをくれる友達を巻き込み、先生を顧問に漫研を立ち上げる。たった一本を描き上げる苦しみ、自分の才能のなさに絶望する夜、それでも初めて誰かに届いた瞬間の言葉にならない歓び。好きなものに一生懸命になることが、なんでこんなに尊いのか。とよ田みのるが真っ直ぐに叩きつける、創作への衝動!
読む前に確認したい相性
向いている人
- 読む側から描く側へ踏み出す創作への衝動を、自分のことのように思わず応援したくなる人
- 自分の才能のなさに絶望しながらも何かを表現する歓びを知りたい、ものづくりが好きな人
- 恥も摩擦も怖れないまっすぐで力強いセリフに、若かった日の熱をもう一度もらいたい人
向いていない人
- 今どきの美麗でキラキラした絵柄ばかりを求めていて、太い線の独特なタッチが苦手な人
- 現実離れしたマスコットとの会話のような演出に、どうしても気恥ずかしさを感じてしまう人
- 登場人物のクセの強さや感覚の若さにギャップを感じてしまって、静かに物語を読みたい人
良い感想・レビュー
- 舞台が離島というのが珍しくて、高速ジェット船はチケットまでそのまま描かれていて楽しかった。登場人物はみんな個性的で、なかでも正体を隠した担任の先生がいい味を出している。
- 1話目からいきなり掴まれた。次の話では笑った直後にブワッと泣いて、その次でもっと泣いた。好きなものへ一生懸命になる尊さが、とよ田先生の真っ直ぐな表現でストレートに届く。
- 漫画は描けないけど客観的なダメ出しが得意な子がいて、その部外者だからこそ軽やかに背中を押せる役回りが見事だと思った。自分だけだと踏ん切りがつかないことも、彼女がいるから前に進める。
- 読む側から描く側へ回ろうとする衝動が丁寧に描かれる。なかでも大人しい子が仲間になるくだりが印象深くて、ガタガタな線が光になって互いの心が手を繋ぐ描写にぐっときた。
- 前作から作者の独特な作風にハマっていた。人間模様がとにかく愛しくて、読んでいてすごいカロリーを感じる。島の学生が即売会参加へ奮闘する姿も、先生の過去の話も、どれも心に響いた。
悪い感想・レビュー
- 絵が自分の好みのタイプじゃなくて、正直読むのに苦戦した。独特なものは感じるんだけど、太い線とポップなデザインは、今どきの美麗な絵柄を求める人には合わないかもしれない。
- キャラクターのクセがとにかく強くて、私にはちょっと苦手だった。アナログの漫画の描き方がよく分かるところは面白かったけれど、感覚が若すぎて、読み進めるにはギャップがありすぎた。
- 主人公の肩に乗って会話するタヌキのマスコットが、どうにも痛く感じてしまった。その手の設定は昔から色々読んできたので、自分にはもう無理かもしれないと思いながらページをめくった。
- 「漫画なんてなんにもなりません」と生徒に冷たくお説教する担任の、「好き」にまるで理解のない態度に、最初はとても冷めた気持ちになってしまった。今どきこんな教師いるのかと引っかかった。
- マンガ大賞の受賞作だからハズレはないと思って読んだ。確かにハズレではないけれど、まんが道やバクマンの系列として同じレベルまで届くかどうか、今の時点では判断を保留したい。
良い感想・レビュー
悪い感想・レビュー
舞台が離島というのが珍しくて、高速ジェット船はチケットまでそのまま描かれていて楽しかった。登場人物はみんな個性的で、なかでも正体を隠した担任の先生がいい味を出している。
絵が自分の好みのタイプじゃなくて、正直読むのに苦戦した。独特なものは感じるんだけど、太い線とポップなデザインは、今どきの美麗な絵柄を求める人には合わないかもしれない。
1話目からいきなり掴まれた。次の話では笑った直後にブワッと泣いて、その次でもっと泣いた。好きなものへ一生懸命になる尊さが、とよ田先生の真っ直ぐな表現でストレートに届く。
キャラクターのクセがとにかく強くて、私にはちょっと苦手だった。アナログの漫画の描き方がよく分かるところは面白かったけれど、感覚が若すぎて、読み進めるにはギャップがありすぎた。
漫画は描けないけど客観的なダメ出しが得意な子がいて、その部外者だからこそ軽やかに背中を押せる役回りが見事だと思った。自分だけだと踏ん切りがつかないことも、彼女がいるから前に進める。
主人公の肩に乗って会話するタヌキのマスコットが、どうにも痛く感じてしまった。その手の設定は昔から色々読んできたので、自分にはもう無理かもしれないと思いながらページをめくった。
読む側から描く側へ回ろうとする衝動が丁寧に描かれる。なかでも大人しい子が仲間になるくだりが印象深くて、ガタガタな線が光になって互いの心が手を繋ぐ描写にぐっときた。
「漫画なんてなんにもなりません」と生徒に冷たくお説教する担任の、「好き」にまるで理解のない態度に、最初はとても冷めた気持ちになってしまった。今どきこんな教師いるのかと引っかかった。
前作から作者の独特な作風にハマっていた。人間模様がとにかく愛しくて、読んでいてすごいカロリーを感じる。島の学生が即売会参加へ奮闘する姿も、先生の過去の話も、どれも心に響いた。
マンガ大賞の受賞作だからハズレはないと思って読んだ。確かにハズレではないけれど、まんが道やバクマンの系列として同じレベルまで届くかどうか、今の時点では判断を保留したい。
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