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最終更新日:

オーバーレブ! の感想と評価(良いところ、悪いところ)

オーバーレブ!

オーバーレブ!

完結
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著者: 山口かつみ

連載: 週刊ヤングサンデー

ジャンル: 青年漫画走り屋・モータースポーツ青春カーレースバトル

評価: 8/10

あらすじ

陸上に打ち込んでいた女子高生が、大きな怪我で走る場所を失う。抜け殻のまま連れ出された夜の峠で目にしたのは、コーナーを滑らせていく一台と、それを操る年上の女性だった。解体屋の隅で錆びかけていた小さな二人乗りを格安で譲り受け、免許を取り、荷重のかけ方やタイヤの空気圧を一つずつ体に覚え込ませていく。癖の強い女の子たちと競り合いながら、馬力ではなく腕で前に出る道を探す日々。派手な改造で押し切らない。人の側の技術を一段ずつ積み上げていくから、読むほどに自分のハンドルの握り方まで気になってくる。峠の先に待つのは軽トラック同士の大勝負と、世界へ続く一本道。走ることをもう一度好きになる青春!

読む前に確認したい相性

向いている人

  • 馬力の自慢よりも、車をどう動かすかという理屈を一から教えてくれる筋立てにわくわくする人
  • 女の子たちが主役になって腕を競い合う青春ものを、車の知識がないまま楽しんでみたい人
  • 公道の走り屋で終わらせず、正規の競技へ一歩ずつ進んでいく道のりを、最後まで見届けたい人

向いていない人

  • 人物の描き方の安定感を大事にしていて、絵柄が肌に合わないと話の中身まで入ってこない
  • 対決場面の速さや迫力をいちばんに求めていて、細かい理屈の解説より派手な見せ場が読みたい人
  • 昔の公道を舞台にした話がどうも苦手で、今の常識と噛み合わない描写に引っかかってしまう

良い感想・レビュー

  • 陸上の夢が折れた女の子が、スクラップ寸前の一台に出会うところから話が動き出す。車にまるで詳しくない自分でも置いていかれないし、攻めの技術より先に普段の運転の話をしてくれるのがありがたい。
  • 速さや勝ち負けの前に、そもそも運転とは何をしているのかを丁寧にほどいてくれる。ゲームセンターで特訓する話なんて、免許を取りたての人ほど背筋が伸びる中身だと思う。妙に真面目な漫画だ。
  • 終盤で軽トラック同士がエンジンを積み替えて峠でぶつかり合う。あんな勝負、ほかのカー漫画で見た記憶がありません。手持ちの安い車を本気で速くしようとする執念が最後まで通っていて、痺れました。
  • 女の子たちが主役で、男は脇に回る峠の青春もの。その並びがまず珍しい。しかも公道の走り屋で終わらせず、それぞれが正規の競技へ進んでいく。こんな着地のさせ方があるのかと感心した。
  • 主人公が最後にラリーへ進むと知ったとき、思わず声が出ました。砂利道を走る場面や車体に貼っていたシートが、全部そこへの布石だったと後から気づきます。仲間と一つの目標を追う空気もいいですね。

悪い感想・レビュー

  • 中身は好きなんですが、線の粗さは最初のうちどうしても目につきます。人物の描き方が安定しないので、序盤は読み進めるのに少し慣れが要りました。運転の話がまともなだけに惜しいところ。
  • 話の作りは好きなんです。ただ走っている場面の速度感やコマの迫力は、同じ畑の有名作に一歩譲ると感じました。峠の勝負でもっと痺れたかった、という欲はどうしても残ります。
  • 車の描き込みは文句なしで、作者が実際に乗っていた人なんだなと伝わってきます。でも人物の顔立ちは好き嫌いがくっきり割れる絵柄なので、自分は読み終えるまで馴染めませんでした。
  • 今読むとさすがに無茶な描写が多い。公道での振る舞いも含めて、当時の空気を知らない若い読者は白けるかもしれない。時代ごと面白がる構えがないと、途中で置いていかれる。
  • 大ヒット作ほど広く読まれた一本ではなく、ノリや作風の好き嫌いがはっきり割れるタイプだと思う。合う人にはとことん刺さるが、合わない人は序盤で離れる。誰にでも薦められはしない。

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