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最終更新日:

VIVA! CALCIO の感想と評価(良いところ、悪いところ)

VIVA! CALCIO

著者: 愛原司

連載: 月刊少年マガジン

ジャンル: 少年漫画サッカースポーツ

評価: 8.4/10

あらすじ

世界最高峰と呼ばれたセリエA。高校をやめた椎名耀は、たった一人でイタリアへ渡る。空港でボールを蹴ってみせたところから話は転がりだし、少年は下位に沈む名門フィオレンティーナの一員になる。常勝チームからの誘いを蹴っての選択だった。隣にはバティストゥータ、司令塔にはルイ・コスタ。立ちはだかるのはバッジョであり、鉄壁を敷く王者ミランだ。実名のスターたちにタメ口で「よこせ」と手を上げる日本人。夢物語と分かっていても胸が跳ねる。過酷なリーグ戦を真ん中で背負い、膝を壊してなお最終節のピッチに立った男が呼び込む、四半世紀ぶりのスクデット!

読む前に確認したい相性

向いている人

  • 九〇年代セリエA全盛期の実名スターに胸が高鳴る世代で、当時の空気ごと味わい直したい人
  • 現実味よりも夢のほうを取りたくて、日本人が海外リーグで暴れまわる痛快さを素直に楽しめる人
  • 格上相手にも物怖じしない主人公が好きで、生意気なくらい強気なプレーに引っ張られたい人

向いていない人

  • きれいに着地する結末を望んでいて、唐突に終わる幕引きだと後味が悪くなってしまう人
  • 競技の経験があるぶん設定には厳しく、現実離れした無双まじりの展開を受け入れられない人
  • 好きな実在選手が引き立て役になるのがつらく、実名の名選手が軽く扱われる描写に抵抗がある人

良い感想・レビュー

  • バッジョもバティも実名で出てくるという一点だけで、九〇年代のセリエAを追っていた世代には事件だった。当時テレビにかじりついていた人ほど刺さる作品。
  • 日本人の主人公が、世界の司令塔に平気で「よこせ」と手を挙げる。臆したそぶりが一切ない。格上に物怖じしない図太さだけで、この漫画はちゃんと成立している。
  • 海外で日本人が活躍するなんて夢のまた夢だった頃の作品だ。サッカー少年の願望をそのまま形にした話で、当時子どもだった読者ほど心当たりがあるはず。
  • 山場の置き方がとにかくうまい。盛り上げどころを外さない試合運びで、次の一戦まで一気に引っぱられる。マイナー扱いのまま埋もれているのが惜しい。
  • テクニックも身体の強さも発想も、全部そろった主人公が海外でキャプテンマークを巻く。チームを鼓舞する背中の格好よさは、いま読み返しても少しも色あせない。

悪い感想・レビュー

  • 幕の下ろし方があまりにも唐突で、打ち切りだったのではと本気で疑ってしまう。ここからという場面で話が切れ、待っていた続きはとうとう出てこないまま。
  • 日本人高校生がいきなり無双する筋立ては、さすがに現実味が薄い。漫画と割り切れば楽しめる一方で、この設定を飲み込めるかどうかで評価は真っ二つになる。
  • 実在の名選手が雑魚のように扱われる場面は、正直かなりつらい。憧れていた点取り屋が下手くそ呼ばわりされる場面は、当時のファンには酷な描き方に映る。
  • リーグ名の書き間違いなど、初期の用語まわりに粗さが残っている。情報量で押し切る先駆的な作品なのは確かだが、細部の雑さはどうしても目についてしまう。
  • 選手生命に関わる怪我を隠しての強行出場は、熱いより先に無茶が勝つ。少年漫画らしいと言えばそこまでだが、ひやひやしながらページをめくる場面が続く。

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