レビュー著者: 漫画よしあし
最終更新日:
とんがり帽子のアトリエ の感想と評価(良いところ、悪いところ)
とんがり帽子のアトリエ
著者: 白浜鴎
連載: モーニング・ツー
評価: 9.4/10
あらすじ
魔法使いに憧れる小さな村の少女ココ。だが、魔法をかける瞬間を見てはならず、魔法使いになれるのは生まれつきの者だけという絶対の掟に夢を阻まれていた。ある日、村を訪れた魔法使いキーフリーの魔法陣を描く手元を覗き見したココは、『誰にでも魔法が使える』という世界の禁忌を知ってしまう!その無自覚な行為が招いた悲劇から母を救うため、キーフリーの弟子となり、秘密に満ちた魔道の世界へ足を踏み入れる。息をのむほど緻密で美しい白浜鴎の圧倒的な手描き作画。キーフリーの過酷な過去が暴かれる最新16巻の発売で世界中を魅了する、正統派魔法ファンタジーの至高の傑作!
読む前に確認したい相性
向いている人
- アール・ヌーヴォーを思わせる装飾的で美麗な作画で描かれる緻密な異世界の空気にひたすら浸りたい人
- 図形を描くことで発動するという論理的な魔法システムに知的好奇心を刺激され、仕組みを理解しながら読みたい人
- 魔法の美しさと同時に責任や倫理というテーマを掘り下げた、読み応えのある重層的なファンタジーを求める人
向いていない人
- 緻密な作画の情報量が多く、コマの状況把握に時間がかかると目が疲れてしまう人
- テンポよくストーリーが動くことを重視しており、謎解きや世界の核心に迫るスピードが遅いと感じてしまう人
- 禁忌や制約といったダークな設定が多い作品より、明るくのびのびとした魔法ファンタジーを期待している人
良い感想・レビュー
- 私はまるで19世紀のヨーロッパの古典版画を眺めているような、白浜鴎先生の圧倒的な手描き作画の緻密さに息をのんだ。衣服の刺繍や建物の装飾、植物の一葉にいたるまで、一コマ一コマが極上の美術品。
- 「特別なペンとインクで魔法陣を描けば誰でも魔法を使えるが、それを隠している」という魔法システムのロジカルな面白さと残酷な歴史にシビれた。夢があるのに、同時に冷酷な世界のルールが本当に魅力的。
- アガットやテティア、リチェらキーフリーの弟子である少女たちが、それぞれのトラウマや魔法への執念を抱えて成長していく絆のドラマにボロ泣き。ココを心配してデレるアガットちゃんがまじで尊い。
- 白浜先生の描く各章の扉絵の、まるでタペストリーや古典童話の挿絵を思わせる幻想的で精緻な美麗作画が大好き。アトリエで少女たちが絵具や羊皮紙と向き合う静かな情景だけでも、心が潤う最高の癒やし。
- 最新16巻のクスタスの身に起きたあまりに悲惨な銀葉樹の悲劇と、キーフリーの明かされる過酷すぎる過去編に涙が止まらない。大人たちが記憶を消してまで守ろうとする、約束の重さと切なさに胸が震えた。
悪い感想・レビュー
- 白浜先生の描き込みが恐ろしいほど緻密なせいで、単行本が出るスパンが非常に遅く、新刊(最新16巻など)を待つ間に前巻のプロットを忘れる。1年に1冊以下のペースなので、ストーリーを追うのがしんどい。
- ただの可愛い魔法学園ものだと思って読むと、禁止魔法を使う「つばあり帽」による目玉の移植や、クスタスを襲うあまりに惨酷で陰惨な鬱展開に心がバキバキに折れる。ダークファンタジーとしてかなり重い。
- 銀夜祭やエズレストをめぐる各国のギルドや天界、騎士団の政治的な交渉や対立の構造が中盤からかなり複雑になりすぎて、頭が追いつかなくなった。もう少し初期のような、アトリエでののどかな修行が見たい。
- ココがお母さんを助けたいという純粋な気持ちのせいで、禁忌であるはずの禁止魔法に手を染めかけて自爆する危うい描写に、僕はヒヤヒヤして疲れた。彼女の無自覚な無鉄砲さが、見ていて少しハラハラする。
- 登場キャラクターたちがみんな非常に整った、人形のような美形デザインばかりなので、時々顔の描き分けが難しく感じる瞬間があった。特に大人たちの顔の区別がつきにくく、家相や名前を覚えるのが大変。
良い感想・レビュー
悪い感想・レビュー
私はまるで19世紀のヨーロッパの古典版画を眺めているような、白浜鴎先生の圧倒的な手描き作画の緻密さに息をのんだ。衣服の刺繍や建物の装飾、植物の一葉にいたるまで、一コマ一コマが極上の美術品。
白浜先生の描き込みが恐ろしいほど緻密なせいで、単行本が出るスパンが非常に遅く、新刊(最新16巻など)を待つ間に前巻のプロットを忘れる。1年に1冊以下のペースなので、ストーリーを追うのがしんどい。
「特別なペンとインクで魔法陣を描けば誰でも魔法を使えるが、それを隠している」という魔法システムのロジカルな面白さと残酷な歴史にシビれた。夢があるのに、同時に冷酷な世界のルールが本当に魅力的。
ただの可愛い魔法学園ものだと思って読むと、禁止魔法を使う「つばあり帽」による目玉の移植や、クスタスを襲うあまりに惨酷で陰惨な鬱展開に心がバキバキに折れる。ダークファンタジーとしてかなり重い。
アガットやテティア、リチェらキーフリーの弟子である少女たちが、それぞれのトラウマや魔法への執念を抱えて成長していく絆のドラマにボロ泣き。ココを心配してデレるアガットちゃんがまじで尊い。
銀夜祭やエズレストをめぐる各国のギルドや天界、騎士団の政治的な交渉や対立の構造が中盤からかなり複雑になりすぎて、頭が追いつかなくなった。もう少し初期のような、アトリエでののどかな修行が見たい。
白浜先生の描く各章の扉絵の、まるでタペストリーや古典童話の挿絵を思わせる幻想的で精緻な美麗作画が大好き。アトリエで少女たちが絵具や羊皮紙と向き合う静かな情景だけでも、心が潤う最高の癒やし。
ココがお母さんを助けたいという純粋な気持ちのせいで、禁忌であるはずの禁止魔法に手を染めかけて自爆する危うい描写に、僕はヒヤヒヤして疲れた。彼女の無自覚な無鉄砲さが、見ていて少しハラハラする。
最新16巻のクスタスの身に起きたあまりに悲惨な銀葉樹の悲劇と、キーフリーの明かされる過酷すぎる過去編に涙が止まらない。大人たちが記憶を消してまで守ろうとする、約束の重さと切なさに胸が震えた。
登場キャラクターたちがみんな非常に整った、人形のような美形デザインばかりなので、時々顔の描き分けが難しく感じる瞬間があった。特に大人たちの顔の区別がつきにくく、家相や名前を覚えるのが大変。





