レビュー著者: 漫画よしあし
最終更新日:

氷の城壁 の感想と評価(良いところ、悪いところ)

氷の城壁

氷の城壁

著者: 阿賀沢紅茶

連載: LINEマンガ

ジャンル: ウェブトゥーン青春群像劇恋愛漫画

評価: 8.6/10

あらすじ

人と接するのが苦手で、周囲との間に見えない壁を作ってしまう孤高の女子高生・氷川小雪。誰とも関わらず独りで過ごしていた彼女の前に、なぜかグイグイと距離を詰めてくる陽キャ男子・雨宮ミナトが現れる。さらに、誰にでも裏表なく優しい学校の人気者・美姫や、のんびりとした包容力のあるヨータも加わり、不器用でどこかこじれた4人の高校生たちの関係性が少しずつ交差していく。それぞれが抱える過去のトラウマや人間関係のコンプレックスに悩みながらも、他者と向き合い成長していく姿を繊細な心理描写でリアルに描く。クスッと笑える日常と胸が締め付けられるような切なさが同居する、もどかしくて尊い青春群像劇。

良い所

  • 学生時代の言語化できないモヤモヤとした感情がリアルに描かれていて、当時の自分と重なり深く刺さりました。人間関係に悩んでいたあの頃の私が救われたような、かけがえのない温かい気持ちになれる作品です。
  • 不器用ながらも一生懸命に他者と関わろうとする4人の姿がいとおしくて、全員を心底応援しながら読み進めました。恋愛のときめきだけでなく、高校生たちの尊い友情や成長の過程に何度も胸が熱くなりました。
  • クスッと笑えるコミカルなシーンと、胸がギュッとなる切ない心理描写のバランスが見事で、気がつけば一気に最後まで読んでしまいました。フルカラーページの美しさも相まって、視覚的にも大満足できる作品です。
  • キャラクター達がそれぞれの弱さやトラウマと向き合い、悩みながらも少しずつ前に進んでいく姿にものすごく勇気をもらいました。ただの甘い恋愛漫画ではなく、人間としての成長に重きを置いた深みのある群像劇です。
  • 自分とは違う考え方をする登場人物たちの内面が丁寧に描写されているので、読み終わった後に自分の視野まで広がったように感じました。誰しもが抱える人間関係のコンプレックスを優しく包み込んでくれる名作です。

悪い所

  • 登場人物たちが過去のトラウマに囚われて本音を隠すため、永遠とすれ違い続ける展開に読んでいてかなりもどかしさを感じました。コミュニケーション不足による問題が長引きすぎて、途中で少しイライラしてしまいます。
  • リアルな高校生の悩みが描かれているのは分かりますが、主人公をはじめとするキャラクターの被害妄想的な思考が目立ち、どうしても共感できませんでした。明るくスッキリとした恋愛モノを読みたい私には不向きでした。
  • 心の葛藤など内面の描写にかなりのページを割いているため、物語全体のテンポが非常に遅く感じてしまいます。じっくり読み込むには良いですが、爽快感やテンポの良い展開を期待していると間延びして退屈に感じます。
  • 登場人物全員に行動の理由があるとはいえ、あまりにも素直になれない期間が長すぎてストレスが溜まります。もう少しテンポ良くお互いの誤解を解き合ってくれる展開なら、もっと素直に感情移入できたのに残念です。
  • リアルすぎる人間関係の摩擦や自己嫌悪の描写が重たく、読んでいるこちらの気分まで落ち込んでしまうことが多かったです。気軽にサクッと楽しめるラブコメを求めている時には、少ししんどいと感じてしまいました。

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