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レビュー著者: 漫画よしあし
最終更新日:

百姓貴族 の感想と評価(良いところ、悪いところ)

百姓貴族

著者: 荒川弘

連載: ウンポコ/ウィングス

ジャンル: エッセイ/コメディ/農業

評価: 8.6/10

あらすじ

「水がなければ牛乳を飲めばいいのに」。そんな言葉が本気で飛び出す北海道十勝の農家に生まれた荒川弘が、マンガ家になる前の7年間、実家で働いた日々を描く農家エッセイ。牛のお産に搾乳、ジャガイモ畑、ヒグマやアライグマとの攻防、そして切れかけた指を自分でくっつけてしまう親父殿。都会の常識がまるで通じない日々の暮らしぶりが、テンポのいいギャグで次々と明かされていく。笑っているうちに、食料自給率や牛乳の廃棄、後継ぎの問題といった農業のシビアな話までするりと入ってくる。スーパーに並ぶ食べ物の見え方も、少しずつ変わっていくはず。命を育てて食べる仕事の重さまで笑いに変えてしまう、たくましい百姓一家の記録!

読む前に確認したい相性

向いている人

  • 牛のお産や害獣との攻防など、都会ではまず見られない農業や酪農の裏側を笑いながら知りたい人
  • 野菜や牛乳がスーパーに並ぶまでの苦労を知り、食べ物のありがたさを子どもと一緒に考えたい人
  • 大きな筋がなくスキマ時間にも楽しめるので、どの巻からでも気軽に読めるエッセイ漫画を探している人

向いていない人

  • 文字の多いページが続くとすぐ疲れてしまい、絵中心でテンポよく読める漫画を求めている人
  • 家族や地元の思い出話が並ぶエッセイより、一本筋の通ったストーリーを追える長編を読みたい人
  • きつめのブラックジョークや農家目線の本音が苦手で、食や命の話は穏やかなトーンで読みたい人

良い感想・レビュー

  • ブラックジョークを平気でぶち込んでくるので思いきり笑えるのに、知らなかった農業の裏側がちゃんと頭に残ります。押しつけがましさがなく、さらっと読めるのもありがたいです。
  • 仲間の牛がお産のときに人を呼びに来たり、売られていく日に涙をこぼしたり。牛にも仲間を思う気持ちがあると知って、肉や牛乳を口にするときの気持ちが少し複雑になった。
  • 切れかけた指を「病院に行っても切断されるだけ」と自己流でくっつけてしまう親父殿がワイルドすぎる。大自然に殺されずに済んでいるという一言が冗談に聞こえない暮らしぶりに、笑うしかない。
  • 大笑いできるエピソードが続くなかに、作者の伝えたいメッセージが嫌味なくさらりと入ってくるのがうまい。食料自給率や防風林、農業高校の実習まで読めて、十代の子どもに読ませたくなる一冊だ。
  • お裾分けで高級メロンを山ほどもらって食べ飽きるなんて、北海道の農家ってどうなってるの?と驚きました。スーパーで簡単に食べ物が買えるありがたさに、改めて気づかされます。

悪い感想・レビュー

  • ページに文字がぎっしり詰まっていて、読んでいるうちに疲れてしまった。牛の胃に磁石を入れる話のように面白い小ネタもあるが、回によっては内容が小難しく感じる。
  • 家族や友人との思い出、北海道を出て気づいたことなどが並ぶ形で、大きな筋のある物語はありません。そのぶんどの巻から読んでも楽しめるつくりで、長編のような展開を追う作品ではないです。
  • 無料分を読んだかぎりでは、面白いけれど少しあっさりした内容という印象。エッセイなのかも最初はつかめず、何の話なのかピンとくるまで時間がかかった。
  • 電子版だとカバー裏のおまけ漫画が読めないのは要注意です。紙のようにパラパラめくれないのも惜しく、お試しの無料分も短すぎて、あっという間に読み終わってしまいます。
  • 面白いのは農家ならではのうんちくの部分で、漫画として笑えるかというと微妙なところ。銀の匙と同じで、知識は面白いのに話としてはそこまで引き込まれない。

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