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波よ聞いてくれ の感想と評価(良いところ、悪いところ)
波よ聞いてくれ
著者: 沙村広明
連載: 月刊アフタヌーン
評価: 8.9/10
あらすじ
札幌のスープカレー店で働く鼓田ミナレは、失恋のやけ酒の席で知り合ったラジオ局員に愚痴をこぼしたことから、突如として生放送の電波に乗ってしまう。勢いで喋った毒舌トークが評判となり、彼女は深夜ラジオ番組のパーソナリティを務めることに。日常の出来事から社会風刺まで、歯に衣着せぬ語り口でリスナーを魅了しつつ、仕事や人間関係、そして自分自身と向き合っていく。
良い所
- ミナレの毒舌とテンポの良い会話が痛快で、読んでいてスカッとする。
- 札幌の街や日常風景が丁寧に描かれており、舞台の空気感が伝わってくる。
- ラジオ業界の裏側や制作現場の描写がリアルで興味深い。
- 脇役も個性的で、どのキャラクターにも魅力がある。
- シリアスなテーマもユーモアを交えて描くバランス感覚が絶妙。
悪い所
- 会話中心の構成が多く、アクションや派手な展開を求める人には物足りない。
- ミナレの口の悪さが苦手な人には不快に感じられることがある。
- ストーリーの進行がゆっくりで、長期的な展開を期待すると焦れったい。
- 専門用語や業界ネタが多く、ラジオに馴染みがないと理解しづらい部分がある。
- エピソードごとの繋がりが緩く、物語の軸が見えにくいと感じる巻もある。





