レビュー著者: 漫画よしあし
最終更新日:
波よ聞いてくれ の感想と評価(良いところ、悪いところ)
波よ聞いてくれ
著者: 沙村広明
連載: 月刊アフタヌーン
評価: 9.1/10
あらすじ
札幌のスープカレー屋で働く20代の独身女性・鼓田ミナレ。失恋のショックからバーでやけ酒を飲み、偶然隣り合わせたラジオ局のディレクターにぶちまけた愚痴が、翌日なんと公共の電波(生放送)でゲリラ放送されてしまう!怒り心頭でスタジオに乱入したミナレを待ち受けていたのは、彼女の天才的な語彙力とマシンガントークを買い、深夜の冠番組をプロデュースしようとする業界の大人たちの罠だった。カレー屋と深夜ラジオという異色の二足のわらじを履きながら、一風変わった事件や陰謀に巻き込まれていく。沙村広明が描く、言葉の弾丸が飛び交う超高速ラジオ業界コメディの最高峰!
読む前に確認したい相性
向いている人
- 圧倒的な語彙力の爆速マシンガントークに惚れ込みたい人
- 深夜ラジオの生放送や番組作りの裏側をリアルに楽しみたい人
- クセの強い脇役が織りなすキレッキレのお仕事コメディが好きな人
向いていない人
- セリフ量が多すぎず、さらっと読めるテンポを好む人
- 本筋がぶれない展開を望み、カオスな脱線に戸惑いやすい人
- 身勝手で自堕落な主人公の言動にイライラしてしまう人
良い感想・レビュー
- 俺、ミナレの自分の失恋や生活の不満を、一秒間に何十字もの圧倒的な語彙力でまくし立てる爆速マシンガントークにガチで惚れた。こんなに強烈で、絶対に実在してほしくない愛すべきヒロインは他にいない。
- 深夜ラジオの生放送の緊張感、番組の台本作りや音効さん、スポンサー獲得の生々しい業界の裏側が本当にリアルで面白い。単なるコメディじゃなく、大人のプロのお仕事ドラマとして最高に知的好奇心が刺激される。
- 沙村先生の『無限の住人』譲りの、スケッチ風でありながら圧倒的な肉体美や臨場感を描く美麗なデッサン力が素晴らしい。おじさん達の凄みのある表情や、ミナレの躍動感あふれる身振りにぐいぐい引き込まれる。
- 天才プロデューサーの麻藤や、見た目は可憐なのに中身は重度のアングラ思考な瑞穂ちゃんたち脇役のキャラのキレが最高。スープカレー屋「ボイジャー」の、何気に美味そうなまかない料理の描写も大好き。
- 12巻の新興宗教団体「波の智慧派」との緊迫した対決や、ミナレが再び自らの『声』で大立ち回りを演じる展開に痺れた!これまでの伏線が一気に回収されるサスペンスとしてのボルテージの高さに大満足。
悪い感想・レビュー
- とにかくミナレをはじめ全員のセリフの文字量が画面を埋め尽くすほど多くて、読むのにかなり体力を削られた。サクサクと絵の疾走感だけでコメディを楽しみたい僕には、このテキスト密度は少し重すぎる。
- 最初は深夜ラジオのサクセスストーリーだったのに、中盤から怪しい宗教団体や監禁、事件に巻き込まれる展開が多くなり、話がカオスすぎて戸惑った。もっと純粋な「ラジオとお仕事の日常」が見たかったのが本音。
- 作者の病気療養(2025年)もあって、単行本(最新12巻など)が出るスパンが年に1回近く空くスローペースなのが残念。前の巻でどういうラジオの企画や伏線が動いていたのか、毎回あらすじを忘れてしまう。
- 主人公のミナレが「いつも身勝手で他人に迷惑をかけ、お金に汚い自堕落な態度」を繰り返す点に、読んでいて少しイライラした。彼女のパワフルさは良いけど、大人としてあまりに無責任すぎて冷める時がある。
- 中原くんのミナレへの片想いや、マキエさんとの「誰が誰を好きなのか」という恋愛のすれ違いがうやむやなまま長引く展開が少しもどかしい。もう少し登場人物たちの関係性に、ハッキリとした前進がほしい。
良い感想・レビュー
悪い感想・レビュー
俺、ミナレの自分の失恋や生活の不満を、一秒間に何十字もの圧倒的な語彙力でまくし立てる爆速マシンガントークにガチで惚れた。こんなに強烈で、絶対に実在してほしくない愛すべきヒロインは他にいない。
とにかくミナレをはじめ全員のセリフの文字量が画面を埋め尽くすほど多くて、読むのにかなり体力を削られた。サクサクと絵の疾走感だけでコメディを楽しみたい僕には、このテキスト密度は少し重すぎる。
深夜ラジオの生放送の緊張感、番組の台本作りや音効さん、スポンサー獲得の生々しい業界の裏側が本当にリアルで面白い。単なるコメディじゃなく、大人のプロのお仕事ドラマとして最高に知的好奇心が刺激される。
最初は深夜ラジオのサクセスストーリーだったのに、中盤から怪しい宗教団体や監禁、事件に巻き込まれる展開が多くなり、話がカオスすぎて戸惑った。もっと純粋な「ラジオとお仕事の日常」が見たかったのが本音。
沙村先生の『無限の住人』譲りの、スケッチ風でありながら圧倒的な肉体美や臨場感を描く美麗なデッサン力が素晴らしい。おじさん達の凄みのある表情や、ミナレの躍動感あふれる身振りにぐいぐい引き込まれる。
作者の病気療養(2025年)もあって、単行本(最新12巻など)が出るスパンが年に1回近く空くスローペースなのが残念。前の巻でどういうラジオの企画や伏線が動いていたのか、毎回あらすじを忘れてしまう。
天才プロデューサーの麻藤や、見た目は可憐なのに中身は重度のアングラ思考な瑞穂ちゃんたち脇役のキャラのキレが最高。スープカレー屋「ボイジャー」の、何気に美味そうなまかない料理の描写も大好き。
主人公のミナレが「いつも身勝手で他人に迷惑をかけ、お金に汚い自堕落な態度」を繰り返す点に、読んでいて少しイライラした。彼女のパワフルさは良いけど、大人としてあまりに無責任すぎて冷める時がある。
12巻の新興宗教団体「波の智慧派」との緊迫した対決や、ミナレが再び自らの『声』で大立ち回りを演じる展開に痺れた!これまでの伏線が一気に回収されるサスペンスとしてのボルテージの高さに大満足。
中原くんのミナレへの片想いや、マキエさんとの「誰が誰を好きなのか」という恋愛のすれ違いがうやむやなまま長引く展開が少しもどかしい。もう少し登場人物たちの関係性に、ハッキリとした前進がほしい。




