漫画よしあし10巻以上の漫画レビュー専門サイト
レビュー著者: 漫画よしあし
最終更新日:

朝食会 の感想と評価(良いところ、悪いところ)

朝食会

著者: 小林拓己渡邊ダイスケ

連載: ヤングキングBULL

ジャンル: 青年漫画バイオレンス復讐劇クライムサスペンス

評価: 7.8/10

あらすじ

復讐は、被害者自身の手で行うもの。国内屈指の家電メーカーの令嬢・榎加世子は、幼い頃に心を深く傷つけられ、感情を失ったまま孤立して育った。ある日、高校の担任教師から、被害者の自立と報復を支える組織へと誘われる。最初は拒んだ彼女も、身近な人を襲う理不尽を目の当たりにし、少しずつ闇へ足を踏み入れていく。やがて仲間とともに、法では裁けない加害者たちへ容赦ない制裁を下し、自らのルールで復讐を背負う道を選ぶ。『善悪の屑』『外道の歌』の世界を、本編とは真逆の繊細で美しい筆致で描くスピンオフ。加害者への報いが生む胸のすく快感と、復讐のあとに残る虚しさが、静かに同居する。綺麗な表紙の奥に潜む、痛みと覚悟の物語!

読む前に確認したい相性

向いている人

  • 被害者に寄り添う視点から描かれる、加害者への報復のカタルシスをたっぷり味わいたい人
  • 重く痛ましいテーマだからこそ、繊細で美しい作画による深い人間ドラマとして読み込みたい人
  • 人気の復讐代行シリーズで、主人公の知られざる過去を丁寧に掘り下げた外伝を楽しめる人

向いていない人

  • 美しい表紙の印象とは裏腹に延々と続く、過激な性暴力や暴力の描写に強く抵抗を感じてしまう人
  • 先にシリーズ本編を読んでいて、過去編ゆえの予定調和な展開に新鮮味を感じにくくなる人
  • 本編のような冷徹でドライな切れ味を求めていて、主人公の甘さや綺麗事のほうが苦手な人

良い感想・レビュー

  • 本編とは絵柄が全然違うので買うのをすごく迷ったけど、思いきって読んだら、登場人物の内面や葛藤が繊細に引き立つ画で、これは単なる暴力漫画じゃない、深いドラマがある一作だった。読んでよかったと心から思う。
  • 被害者の側にじっくり寄り添って描いてくれるから、悪党が自業自得の末路をたどるときの「ざまぁ」と胸がすくカタルシスが強い。やりきれない現実のニュースを見ている身には、たまらなく溜飲が下がりました。
  • 本編を読んでいて、榎さんがなぜこの人たちと一緒にいるのか不思議だったのが、闇に引きずられながら覚悟を固めていく過程を追えて全部つながった。過去編としてこれ以上ない出来だと思う。
  • 幼い頃に深い傷を負った主人公が、被害者に寄り添いつつも同情はしないと言い切る凛としたスタンスを貫くのが、とにかくかっこいい。彼女の生き様に最後まで引き込まれてしまいました。
  • かなり過激な描写が続くのに、不思議と嫌な後味が残らない。被害者の傷はどうすれば癒えるのかという問いが根っこにあるから、報復の場面のひとつひとつにちゃんと意味を感じられた。

悪い感想・レビュー

  • 表紙の綺麗な絵に惹かれて手に取ると、中身はエグい性暴力や暴力描写のてんこ盛りで、正直かなり面食らった。残虐な場面が次から次に続くので、読んでいて気が滅入る人もいると思う。
  • 本編の冷たくドライな空気が好きだった自分には、主人公の甘さや綺麗事が前に出る作りが少し物足りなかったです。人を信じたい気持ちは分かるけれど、テンポが悪く感じる場面もありました。
  • 加害者を不快に描くのは抜群に上手いのに、肝心の復讐パートの切れ味が本編より鈍いのが惜しい。悪役もどこか間抜けに描かれがちで、ハラハラする緊張感が薄い場面が目についた。
  • 本編を先に知っていると、過去編ならではの予定調和でどうせこうなるよなと先が読めてしまう。結末を知った状態で入ると新鮮味に欠けて、少しもったいない気持ちになった。
  • 話し方は本編の主人公っぽいのに、絵の雰囲気が可愛らしいほうへ寄りすぎているのが個人的に引っかかる。本編のミステリアスな空気を期待して読むと、戸惑ってしまうかもしれない。

同じジャンルの漫画