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ウロボロス―警察ヲ裁クハ我ニアリ― の感想と評価(良いところ、悪いところ)

ウロボロス―警察ヲ裁クハ我ニアリ―

ウロボロス―警察ヲ裁クハ我ニアリ―

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著者: 神崎裕也

連載: 週刊ビッグコミックスピリッツ

ジャンル: クライム復讐劇社会派サスペンス

評価: 8.7/10

あらすじ

15年前、孤児院の職員「結子先生」を殺害された龍崎イクオと段野竜哉。警察組織に事件を揉み消された二人は、復讐を誓い、一人は刑事、一人は極道へと道を変える。神崎裕也が描く、二匹の龍による警察サスペンス。警察内部に潜む闇「金時計の男」を追い詰め、真実を暴くための孤独な戦い。友情、裏切り、および悲劇。復讐の果てに二人が見た、驚愕の真相とは。

良い所

  • 「一人は刑事、一人はヤクザ。表と裏から真実を暴く」という背徳的な設定が最高に熱いです!イクオの圧倒的な身体能力と、竜哉の冷徹な知略が噛み合い、腐敗した警察組織を追い詰めていく過程に、強烈なカタルシス。
  • 「結子先生への復讐」という、たった一つの目的のために人生を捧げた二人の絆が美しくも切ない。お互いを信じ、時には敵対するふりをしながらも、根底で繋がっている二人の「共犯関係」に、心底魅了されました。
  • 神崎先生のハードボイルドで迫力のあるアクション描写が素晴らしい。イクオの豹変した時の狂気や、竜哉が放つ圧倒的な威圧感が作画から溢れ出ており、ページをめくるたびに手に汗握る緊張感を味わえます。
  • 警察内部の派閥争いや隠蔽工作といった「組織の闇」が極めてリアルに描かれています。正義とは何か、悪とは何か。一筋縄ではいかない登場人物たちの思惑が交錯するミステリーとしての完成度が、非常に高いです。
  • 衝撃のラストシーンまで駆け抜ける、完璧なストーリー構成に唸らされました。散りばめられた伏線が一つに繋がり、全ての真実が明らかになった時の喪失感と納得感は、サスペンス漫画史に残る圧倒的な余韻を誇ります。

悪い所

  • 暴力描写や拷問に近いシーンが非常に過激なので、読む人を選びます。復讐劇という性質上、凄惨な殺害現場なども多く描かれるため、ダークな雰囲気に耐性がない読者には、精神的にかなりハードな作品です。
  • 物語の中盤、特定の事件の解決に時間を割きすぎて、本筋の「金時計の男」への追求が停滞しているように感じる時期がありました。刑事モノとしての側面も強いですが、もっとスピーディーな進展を求めてしまう。
  • 主人公たちの身体能力や運の良さが「漫画的」すぎて、リアリティが欠如していると感じる瞬間がありました。絶体絶命の状況を、イクオの超人的な動きだけで解決してしまう展開が続くと、少し緊張感が削がれます。
  • ライバル的な警察官の正義感が、時に二人の復讐劇のテンポを削いでいるように見えることがありました。彼女の視点も重要ですが、もっと「二人の龍」の共犯関係を、不純物なしで見たかったという本音も。
  • あまりに救いのない展開の連続に、読み進めるのが辛くなる時がありました。関わった人々が次々と悲劇に見舞われるため、読後の疲労感が凄まじく、完結まで一気に読むにはかなりの精神力が必要な、重い作品です。

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