レビュー著者: 漫画よしあし
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ゴールデンドロップ の感想と評価(良いところ、悪いところ)
良い所
- 「戦時中の幻の覚醒剤を売って成り上がる」という不謹慎すぎるテーマに、一気に心を掴まれました!裏社会の抗争に巻き込まれていく3人のハラハラ感が半端ではなく、毎話ヒリヒリするような緊張感が堪りません。
- 圧倒的なカリスマ性を放つレイジというキャラクターの不気味さと格好良さが最高です。彼が次に何を仕掛けるのか、3人をどう導くのかという謎が物語を力強く牽引していて、先を読むのが楽しみでなりません。
- バイオレンス描写の生々しさと、その場にいるかのような臨場感に圧倒されました。ただ過激なだけでなく、裏社会で生きる者たちの覚悟や狂気が画面から溢れ出しており、ピカレスク・ロマンとしての完成度が非常に高いです。
- 「底辺から這い上がる」という執念を爆発させる3人の奮闘に、奇妙な共感を覚えました。正しくはないけれど、死ぬ気で「生」に執着する彼らの姿は、今の自分の閉塞感にも刺さる熱さがありました。
- 監修がついているだけあって、裏社会の仕組みや手口の描写が非常にリアルです。フィクションの枠を超えた説得力があり、知ってはいけない世界を覗き見ているような背徳的なワクワク感を楽しんでいます。
悪い所
- 目を背けたくなるような過激な暴力描写や拷問シーンが非常に多く、正直かなり読む人を選ぶ作品だと思います。刺激が強すぎるため、読み終わった後にかなりの精神的疲労感を感じてしまうこともありました。
- 登場人物が皆、多かれ少なかれ悪に染まっているため、素直に応援できるキャラがいないのがしんどい時があります。物語の面白さは抜群ですが、後味の良さや正義を求めて読むと、かなり打ちのめされるはずです。
- 物語が進むにつれてキャラクターが爆発的に増え、相関図を把握するのが大変になってきました。勢いがあるのは良いのですが、もう少し個々の人物の掘り下げをじっくりしてほしいな、というのが本音です。
- 「覚醒剤」というテーマ上、どうしても生理的な嫌悪感や忌避感を感じる場面がありました。物語のキーアイテムなのは分かりますが、その中毒性や破壊力を描くシーンには、最後まで慣れることができませんでした。
- 物語のテンポが速すぎて、重要な伏線や心理描写がさらっと流されてしまうように感じる回がありました。もっとキャラクターの葛藤や、レイジの正体に迫る過程を、時間をかけて描いてほしいと思います。





