レビュー著者: 漫画よしあし
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常人仮面 の感想と評価(良いところ、悪いところ)
良い所
- 「殺した相手の姿に変身する」という設定がとにかく斬新で、一気に物語に引き込まれました!ただ強くなるだけでなく、姿が変わることで人間性を失っていく恐怖や葛藤が、読んでいて本当にヒリヒリします。
- 鶴吉繪理先生の描く、生理的な嫌悪感を誘う怪物たちのデザインが凄まじいです。グロテスクなのですが、どこか芸術的な美しさも感じさせる圧倒的な画力に、ページをめくる手が止まらなくなりました。
- 絶望的な状況下でのコクトの機転と戦略的な戦い方が最高に格好いい!力押しだけでは絶対に勝てない相手に対して、設定の裏をかくような立ち回りに、毎回「その手があったか!」と膝を打ちました。
- シリアスなサバイバルの中に挟まれるシュールなギャグが、いい意味で緊張感を削いでくれて面白いです。この独特の温度差が癖になり、単なるホラー漫画以上の深みを感じさせてくれる名作だと思います。
- 次に誰が味方になり、誰が姿を変えて敵として現れるか分からない展開に、最後まで心臓がバクバクしっぱなしでした。謎が谜を呼ぶ構成が秀逸で、一気読みせずにはいられない強い中毒性があります。
悪い所
- 人によっては生理的に受け付けないレベルのグロテスクな描写が多用されています。特に変身の過程や怪物の造形がかなりエグいので、耐性がない人には絶対におすすめできない、かなり人を選ぶ作品です。
- 物語のテンポが非常に速く、設定の解説が追いつかないと感じる場面がありました。独特の専門用語も多いので、一度読み飛ばしてしまうと状況を把握し直すのに少し苦労するのが難点だと思いました。
- 主要なキャラクターでもあっけなく退場してしまう無慈悲さに、精神的にかなり削られる瞬間がありました。お気に入りのキャラが報われない結末を迎えることも多く、読んでいてひどく落ち込む回も正直ありました。
- 物語の終盤、一部の謎が解明されないまま進んでしまった感があり、少しモヤモヤが残りました。非常に野心的な設定だっただけに、すべての伏線を完璧に回収してほしかったな、というのが贅沢な不満です。
- シリアスとギャグのバランスが独特すぎて、たまに物語に集中しづらくなることがありました。作者の個性的なノリにハマれば最高なのですが、合わない人には物語の腰を折っているように見えてしまうかも。




