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レビュー著者: 漫画よしあし
最終更新日:

ギャングース の感想と評価(良いところ、悪いところ)

ギャングース

ギャングース

著者: 肥谷圭介鈴木大介

連載: モーニング

ジャンル: 青年漫画犯罪社会派サスペンス

評価: 9/10

あらすじ

少年院で出会ったサイケ、カズキ、タケオの3人。親からの虐待、貧困、無戸籍——。社会から「無かったこと」にされた彼らは、犯罪者だけを標的にした窃盗団「タタキ屋」として生き抜くことを決意する。鈴木大介による徹底した取材を元に、裏社会のリアルと日本の格差社会の深淵を描き出す、衝撃のクライム・サスペンス!

良い所

  • 「オレオレ詐欺」の実態や裏社会の構造を描いた圧倒的なリアリティに、終始驚きと戦慄を禁じ得ませんでした。実録モノとしての面白さはもちろん、現代日本が抱える闇をこれほど鮮明に暴いた作品は他にありません。
  • 劣悪な環境で育ちながらも、知恵と強い絆で巨悪に立ち向かう3人を心から応援したくなりました!彼らの友情は決して綺麗事ではありませんが、泥の中を必死に泳ぐような熱い魂の輝きに何度も胸が震えました。
  • 児童虐待や無戸籍児など、社会の底辺に追いやられた人々の悲痛な叫びを正面から描く姿勢に感銘を受けました。ただのエンタメ作品を超えた、重厚なメッセージ性を持つ社会派漫画としての深みに圧倒されます。
  • 犯罪手口の解説や裏社会のルールを説明するコラムが非常に勉強になり、作品の説得力をさらに高めています。フィクションでありながら、今この瞬間に隣で起きていることのように感じさせるリアリティが凄いです。
  • 過酷なテーマを扱いながら、3人の軽妙なやり取りやユーモアが絶妙な救いになっています。絶望の中でも失われない彼らの「生」への執着と笑いに、人間としての逞しさと一筋の光を感じることができました。

悪い所

  • 現実の悲惨さをこれでもかと突きつけられる内容なので、読んでいる間ずっと心が重く、精神的にかなりエネルギーを消耗しました。癒やしや爽快感を求めて読むと、間違いなく打ちのめされる劇薬のような作品です。
  • 肥谷先生の独特なデフォルメされた絵柄は、人によってはシリアスなテーマと合わないと感じてしまうかもしれません。特に女性や子供の描き方にクセがあり、慣れるまで少し違和感を抱く瞬間がありました。
  • コマ外に頻繁に入る解説や文字情報が多すぎて、物語のテンポを削いでいると感じる回もありました。情報として面白いのは確かなのですが、漫画としての没入感を優先してほしいと思う瞬間も正直ありました。
  • 物語の後半、犯罪組織との戦いがいわゆる「漫画的なインフレ」を起こしているように感じてしまい、初期の地に足のついたルポ的な面白さが少し薄れた気がします。もっと泥臭いタタキに徹してほしかったです。
  • 倫理観が崩壊した世界を描いているため、主人公たちの行動にどうしても共感できない場面がありました。いくら悪人をターゲットにしているとはいえ、暴力で解決する展開に、最後まで葛藤を感じてしまいました。

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