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レビュー著者: 漫画よしあし
最終更新日:

ブラックジャックによろしく の感想と評価(良いところ、悪いところ)

ブラックジャックによろしく

ブラックジャックによろしく

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著者: 佐藤秀峰

連載: モーニング/週刊ビッグコミックスピリッツ

ジャンル: 医療ヒューマンドラマ社会派青春

評価: 9.1/10

あらすじ

超一流・永禄大学附属病院に勤務する研修医・斉藤英二郎。月収わずか3万8千円。過酷な労働環境、医局の権力争い、および命を救うことへの絶望。日本の医療制度の闇に直面しながら、青年は「医者とは何か」を問い続ける。佐藤秀峰が医療現場の真実を容赦なく暴き出し、社会に衝撃を与えた問題作!

読む前に確認したい相性

向いている人

  • 医療の現場で起きる命の選択と、医師たちの葛藤や叫びをリアルに描いた社会派ドラマに心を動かされたい人
  • がんや精神疾患など、タブー視されがちな医療テーマに正面から切り込む覚悟のある作品を読みたい人
  • 患者と家族が直面する正解のない選択の苦しみに、自分も一緒に悩まされながら読みたい人

向いていない人

  • 救いの少ない重いテーマが続くため、精神的に余裕のないときの読書にはきつく感じられる
  • 主人公の感情に任せた無鉄砲な行動を見ていると、大人として苛立ちを感じてしまうことが多い人
  • 重くシリアスな医療ドラマより、テンポよく読めるエンタメ性の高い物語を期待して読む人

良い感想・レビュー

  1. 「医者は神様ではない」という冷徹な現実を、これほどまでに熱く、泥臭く描き出した作品は他にありません。斉藤の叫びが、閉塞感に満ちた医療現場の壁を突き破ろうとする姿に、魂が震えるほどの衝撃を受けました。
  2. がん治療、未熟児、精神外科……タブー視されがちなテーマに真正面から切り込む覚悟が凄まじいです。患者とその家族が直面する、正解のない「選択」の苦しみに、何度もページを捲る手が止まり、涙が溢れました。
  3. 佐藤先生の魂を削り取ったような、鬼気迫る筆致が物語の重みと完璧にマッチしています。キャラクターの表情一つ一つに、生きることへの執着や絶望が宿っていて、一コマたりとも目が離せない圧倒的な密度がありました。
  4. 医局制度や臨床研修制度の矛盾を白日の下にさらした功績は、漫画の枠を超えて社会現象になったのも納得です。今の日本の医療が抱える歪みを、これほど分かりやすく、かつドラマチックに伝える作品は他にありません。
  5. 斉藤がどれだけ打ちのめされても、最後には理想を捨てきれずに足掻く姿に、本物の正義を見ました。読み終えた後、自分の人生においても「正しさ」を貫く勇気をもらえる、一生モノのバイブルと呼べる一冊です。

悪い感想・レビュー

  1. 物語のテーマが終始重く、救いがないシーンも多いため、娯楽として気軽に読むにはかなりの覚悟が必要です。読み終えた後の疲労感が凄まじく、精神的に余裕がある時でないと、内容の重さに押し潰されてしまうかもしれません。
  2. 主人公・斉藤のあまりに無鉄砲で感情的な行動に、現実的な大人としては「青臭すぎる」「もっと周りを見ろ」と苛立ちを感じてしまう場面がありました。彼の純粋さが、時に自己中心的に見えてしまうことが欠点かも。
  3. 医療現場の実態が、ドラマチックにするために誇張されていると感じる部分もあり、すべてを真実と捉えると少し危険かもしれません。あくまで佐藤先生の視点を通した「告発」としての側面が強いフィクションです。
  4. 物語の後半、新シリーズに入ってからの展開が、少し思想的というか、著者のメッセージ性が強すぎて、初期の「一研修医の葛藤」から離れてしまったのが残念でした。もっと等身大なドラマが見たかったです。
  5. 登場人物の顔つきが皆、常に必死というか、追い詰められたような表情ばかりなので、画面から受ける圧迫感が凄いです。癒やしや休息の要素が皆無なので、一気読みをすると、文字通り息が詰まるような感覚になります。

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