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レビュー著者: 漫画よしあし
最終更新日:

RiN の感想と評価(良いところ、悪いところ)

RiN

著者: ハロルド作石

連載: 月刊少年マガジン

ジャンル: 青春・学園日常サスペンス業界・お仕事

評価: 8.5/10

あらすじ

『BECK』のハロルド作石が描く、漫画家としての過酷な闘いと数奇な運命を描く青春創世サスペンス!漫画家志望の高校生・伏見紀人は、有名誌『月刊少年バルカン』でのデビューを目指し、日々ネーム作りにのたうち回っていた。そんなある日、彼は不思議な霊感を持つ神社の巫女・石坂凛(RiN)と出会う。紀人の才能を見抜き、彼の前に立ち塞がる『運命』を予見する凛。漫画業界の生々しいアシスタント生活や連載獲得へのリアルな泥臭さと、二人の魂を縛る『前世の因縁(絵師たちの悲劇)』のオカルトミステリーが交錯する。自らの表現を追求し、命を懸けてペンを握る者たちの魂を震わせる異色サクセスストーリーの傑作!

読む前に確認したい相性

向いている人

  • ネームが通らず苦しむ姿まで描く、生々しいクリエイターの産みの苦しみに共感したい人
  • 創作の物語に前世の因縁が絡んでいく、ふたつのジャンルを融合させたオカルトミステリーが好きな人
  • 間の取り方が映画のように洒落た、退廃的でハイセンスな空気をじっくり味わいたい人

向いていない人

  • 硬派な創作の物語を期待し、中盤から増えるオカルト設定に戸惑ってしまう人
  • 丁寧な下積みを好む読み方で、終盤の駆け足な決着にモヤモヤしてしまう人
  • 自分の意思で道を拓く主人公を求め、受け身がちな態度にイライラしやすい人

良い感想・レビュー

  1. 俺、漫画のネームが通らずにのたうち回り、アシスタント先でプロの圧倒的な技術の壁に絶望する紀人の泥臭い描写にガチで共感した。クリエイターの生々しい産みの苦しみが驚異的な解像度で描かれている。
  2. ヒロインの石坂凛の、ミステリアスで透明感がありながら、どこかおちゃめな不思議ちゃんヒロインとしての魅力に完全に引き込まれた。彼女の神社の巫女としての静かな佇まいと、鋭い予言のシーンが凄く好き。
  3. ただの漫画家サクセスストーリーにとどまらず、紀人と凛の魂を結ぶ「前世の絵師たちの悲劇的な因縁」を巡るオカルトミステリーに驚かされた。二つの異なるジャンルが不気味に絡み合う展開のキレが最高に面白い。
  4. ハロルド作石先生ならではの、実在する洋楽ロックのレコードジャケットを散りばめたような、ハイセンスで退廃的な空気感がたまらない。1コマごとのキャラクターの「間」の演出が、本当に映画のようでお洒落。
  5. プロ漫画家の連載を勝ち取るための編集会議の裏側や、ライバルの天才高校生作家とのバチバチの競争が熱い。創ることに取り憑かれた奴らの狂気と、情熱のぶつかり合いに、読むたびに何かを創作したくなる傑作。

悪い感想・レビュー

  1. 漫画業界のリアルなお仕事漫画を期待して読み進めていたので、「前世の因縁や霊感、超常現象」といったオカルト設定の割合が中盤から増えすぎた点に戸惑った。もっとストイックに漫画作りのみを描いてほしかった。
  2. 前半の丁寧な下積み時代に比べて、最終14巻の「前世の宿命に決着をつけて終わる」ラストの展開が非常に駆け足すぎて少しモヤモヤした。回収しきれていない伏線や、周囲のキャラのその後をもっと見たかった。
  3. ハロルド先生の線の太い少しルーズな描線のデッサンや、人物の顔の描き分けが、最近のハイクオリティで精密なデジタル作画に慣れている私には少し合わなかった。日常シーンのパースに少し違和感があるのが難点。
  4. 主人公の紀人が、優柔不断で周りの女性(凛やトーヤなど)に流されてばかりの受け身な態度に、少しイライラした。もっと少年漫画らしく、自分の意思でハッキリとした決断をして、力強く道を拓いてほしかった。
  5. 紀人のライバルや編集者たちが、「紀人の才能を異常なほど過大評価して、勝手に引き立ててくれる」ご都合主義なノリに少し冷めてしまった。あんなにトントン拍子に大物が目をかけてくれるのは現実味に欠ける。

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