レビュー著者: 漫画よしあし
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絢爛たるグランドセーヌ の感想と評価(良いところ、悪いところ)
良い所
- 主人公・奏の、自分の課題を冷静に分析して努力する「知的スポ根」な姿勢にシビれました。ただ感情で動くのではなく、体の使い方や技術の習得に理詰めで挑む姿は、バレエを知らなくても非常に刺激を受けます。
- バレエの舞台裏や、プロを目指す若者たちが直面する現実的な悩みが非常に丁寧に描かれています。芸術の美しさだけでなく、その裏にある残酷なまでの選別や体格の壁など、本格的な取材に基づいたリアリティが凄いです。
- Cuvie先生の描く、バレリーナのしなやかな体のラインと躍動感に目を奪われました。一瞬のポーズの美しさや、踊っている時の空気感が伝わってくるような繊細な作画に、毎話ページをめくるのが楽しみでなりません。
- ライバルたちが皆、バレエに対して真摯な情熱を持つ魅力的な面々であるのが素晴らしい。憎み合うのではなく、同じ高みを目指す同志として切磋琢磨し、互いを高め合っていく健全な競い合いに何度も胸が熱くなりました。
- バレエの演目や用語の解説が非常に分かりやすく、全く知識がなくても物語に深く没入できました。作品を読むうちにバレエそのものに興味が湧き、実際の公演を観に行きたくなるような、魔法のような影響力を持つ名作です。
悪い所
- 専門用語やバレエの技術的な解説がかなり多いため、物語のテンポを重視する読者には少し重たく感じられる場面があるかもしれません。ある程度、情報を読み解く集中力が必要な「大人のスポ根」という印象です。
- 絵柄が少女漫画的ではないため、キラキラした華やかな雰囲気を期待して読み始めると、少しイメージが違うと感じるかも。Cuvie先生のリアルなデッサンは魅力的ですが、好みが分かれるポイントだとは思います。
- 主人公の奏がかなり優等生で「良い子」すぎるため、もっと泥臭い嫉妬や醜い感情のぶつかり合いが見たい人には、少し物足りなく感じることも。非常に爽快な物語ですが、人間ドラマとしての毒は少なめです。
- 巻数が進むにつれて、海外留学やコンクールの描写が非常に専門的になり、少し敷居の高さを感じてしまいました。バレエへの情熱は伝わりますが、初心者がついていくには少し予習が必要になるレベルの本格さです。
- 一部のキャラクターの身体のラインの描写について、特定の角度でのデッサンに少し違和感を感じる回がありました。バレエという動きの激しい素材を扱っている難しさは分かりますが、たまに気になってしまうことも。





