レビュー著者: 漫画よしあし
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Dreams の感想と評価(良いところ、悪いところ)
良い所
- 主人公の久里武志というキャラクターの圧倒的な魅力と破天荒さに、一気に引き込まれました!既存の野球漫画の「良い子」な主人公像を根底から覆す彼の生き様には、読んでいて本能的な興奮を覚えます。
- 序盤から中盤にかけての、久里が繰り出す数々の魔球や独創的な野球理論が本当に面白くて、野球の新しい可能性を見た気分でした。一見デタラメに見えて、どこか説得力がある理論には、いつも驚かされます。
- 工藤監督と久里の、ぶつかり合いながらも通じ合う師弟関係が熱いです。工藤監督の懐の深さが、久里という怪物を野球という舞台で輝かせている。二人の無言の信頼関係に、何度も胸が熱くなりました。
- 野球の試合描写が非常にダイナミックで、川三番地先生の躍動感あふれる作画が最高に映えます。ここぞという時のコマ割りや演出には、スポーツ漫画ならではの爆発的なエネルギーが詰まっていて大好きです。
- 賛否あるかもしれませんが、最終回のあの「急ハンドル」な展開も含めて、まさに『Dreams』という作品らしい突き抜けた終わり方だったと感じます。最後の最後まで、常識に縛られないこの作品に感謝しかありません。
悪い所
- とにかく一試合を消化するのに数年単位の連載期間がかかるなど、物語のテンポが極端に遅いのが辛かったです。一球投げる間にどれだけ心理描写が挟まるのかと、読んでいて少しストレスを感じる時期がありました。
- 物語の後半になるにつれて演出が過剰になりすぎ、試合の結果よりも「何が起きるか」のインパクト重視になってしまったのが残念でした。もっと初期の頃のような、熱い野球そのものの駆け引きが見たかったです。
- 最終回に向けた展開があまりに唐突かつ支離滅裂で、長年追いかけてきたファンとしては、もう少し丁寧に畳んでほしかったという虚無感があります。あのラストを受け入れられるかどうかで、評価が真っ二つに分かれる作品。
- 久里の素行があまりに酷すぎて、スポーツマンシップを重視する人には、どうしても生理的に受け入れがたい場面があるかもしれません。彼を「かっこいい」と思えるかどうかが、本作を楽しめるかの分かれ道です。
- 野球理論が少しSFチックというか、非現実的すぎる方向に振り切れることがあり、純粋な野球の知識を学びたい人には向きません。あくまで「久里武志というファンタジー」を楽しむための漫画だと割り切るべきです。





