レビュー著者: 漫画よしあし
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アオのハコ の感想と評価(良いところ、悪いところ)
良い所
- 恋愛と部活動の熱量のバランスが完璧で、どちらか一辺倒にならないところが素晴らしいです。大喜も千夏先輩も、お互いを尊敬し高め合える「同志」としての絆が根底にあって、読んでいて清々しい気持ちになります。
- 三浦糀先生の描く、光の加減や空気感の表現に圧倒されました。キャラクターの繊細な表情から、言葉にならない戸惑いや決意が伝わってきて、自分も体育館の隅で彼らを見守っているような没入感があります。
- 大喜がバドミントンで勝利するために、地道な練習を積み重ねる描写が丁寧で応援したくなります。単なる同居ラブコメに留まらず、アスリートとしての葛藤がしっかり描かれているのが、この作品の最大の魅力です。
- 千夏先輩がただ可愛いだけでなく、先輩としての凛とした強さと、時折見せる年相応の脆さを持っているのが最高に魅力的です。二人の距離が少しずつ縮まっていく様子に、毎回心臓がバクバクさせられます。
- サブキャラクターの雛ちゃんが抱える、「幼馴染ゆえの切なさ」の描き方も秀逸で、全員の幸せを願わずにはいられません。不純物のない、最高にピュアな青春を追体験させてくれる、私の大切な一冊になりました。
悪い所
- 物語が非常に丁寧に描かれる反面、二人の関係の進展がかなりゆっくりで、テンポが遅いと感じてしまう時期がありました。焦れったさを楽しむ作品ではありますが、もう少しスピーディーな変化が欲しかったです。
- 主人公とヒロインの同居生活という設定が、いかにも漫画的というかご都合主義に感じられて、リアリティを求める私には少し引っかかりました。スポーツ描写がリアルなだけに、そのギャップが少し残念です。
- 全体的に「綺麗すぎる青春」という印象が強く、ドロドロとした感情や失敗がほとんど描かれないことに物足りなさを感じました。もっと高校生らしい、醜い嫉妬や挫折の描写も、もう少し見てみたかったです。
- ライバルキャラたちとの対立があっさりと解決してしまう場面があり、スポーツ漫画としての緊張感がもう少し欲しかったなと感じました。恋愛要素が強まると、試合の描写が少し駆け足になるのが難点ですね。
- 作画は非常に美麗ですが、キャラクターの描き分けが似ている部分があり、特に遠目だと誰が誰か一瞬迷うことがありました。表情で見せる演出が多いので、もう少し外見の個性が際立っていれば読みやすかったです。



