レビュー著者: 漫画よしあし
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カッコウの許嫁 の感想と評価(良いところ、悪いところ)
カッコウの許嫁
著者: 吉河美希
連載: 週刊少年マガジン
評価: 8.7/10
あらすじ
生まれた時に病院で取り違えられた男女が、高校生になって突然許嫁関係を結ぶことになるラブコメディ。地味で平凡な白瀬凪と、容姿端麗で天真爛漫な速水エリカが一つ屋根の下で同居生活を始める。本来一緒にいるべき「本当の家族」を探しながら、許嫁として関係を深めていくというドタバタな日常が続く。エリカの明るい性格と凪の生真面目さのギャップがコメディとして機能しており、読んでいてテンポよく楽しめる。複数のヒロインが登場し、恋愛模様が複雑に絡み合う王道の少年ラブコメとして完成度が高い。恋と家族の意味を問いかける切ない展開も魅力の一つ。
良い所
- エリカの天真爛漫なキャラクターが読んでいて本当に楽しくて、重い設定なのにどこか明るい雰囲気で読めてしまうのがすごいと思った。凪くんとの温度差がまたいい感じでニヤニヤが止まらなかった。
- 絵柄が可愛くて読みやすいし、主人公たちの掛け合いがコミカルで一気読みしてしまった。設定はシリアスなのにギャグとして機能しているバランスが絶妙で、吉河先生の上手さを感じた作品だ。
- ヒロインたちのキャラクターがそれぞれ立っていて、誰推しになるかで楽しみ方が変わるのが面白かった。主人公と許嫁の関係がどう発展していくのか気になって、ページをめくる手が止まらなかった。
- 取り違えというシリアスな設定をコメディとして昇華している部分が見事で、重さを感じさせずにさらっと読めてしまうのが魅力だと思う。読んでいる間ずっと表情が豊かで楽しい気持ちになれた。
- 吉河先生の漫画は読みやすいシナリオとコマ割りが本当に上手くて、どこを開いても絵が綺麗で感情の描写が丁寧だと思う。甘酸っぱい雰囲気が続いていて、恋愛漫画として十分すぎる完成度だ。
悪い所
- 赤ちゃんを異性と取り違えるのは現実的にありえないのでは、と最初から設定に引っかかってしまった。漫画として割り切れれば楽しいのだが、気になり出すと没入しにくい部分があると感じた。
- エリカが自分勝手に見える場面が多くて、最初はキャラクターに共感しにくかった。慣れてくると魅力として見えてくるのだが、序盤は好みが分かれそうなキャラクター設定だと感じた。
- 複数ヒロイン展開になると誰を応援すればいいのか迷ってしまい、主人公の優柔不断さが気になってくることがあった。早く関係性にけりをつけてほしいと思いながら読んでいる部分もある。
- 後半になるにつれて設定の整合性が気になる場面も出てきて、許嫁関係という核心部分の解決がどうなるのか見えにくくなってきた。テンポは好きなだけに、もう少し本筋を進めてほしかった。
- 連載途中から読んでいると話の繋がりがわかりにくい部分もあって、エピソードが多い分だけ整理しながら読む必要があった。面白いのは間違いないのだが、もう少しすっきりした構成だとよかった。




