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レビュー著者: 漫画よしあし
最終更新日:

働かないふたり の感想と評価(良いところ、悪いところ)

働かないふたり

働かないふたり

著者: 吉田覚

連載: くらげバンチ

ジャンル: 日常コメディ

評価: 8.6/10

あらすじ

対人恐怖症だが心優しい妹・春子と、高スペックなニートの兄・守。働かないことを「人生の選択」とした二人の、ゆるくて温かい日常を描く吉田覚のほのぼのコメディ。世間の常識から少し外れた場所で、お互いを肯定し合いながら過ごす二人の時間は、忙しい現代人の心に「頑張らなくてもいいんだ」という救いを与えてくれる。個性豊かな友人たちとの交流も魅力。究極の癒やし系日常漫画!

良い所

  • 兄妹の「お互いを全肯定している空気感」が最高に心地よいです。ただ自堕落なだけでなく、守の深い知識や春子の小さな成長が丁寧に描かれていて、読むたびに肩の力が抜けていくような癒やしを感じます。
  • 守がニートでありながら、実は非常にハイスペックというギャップが面白いです。彼が語る「人生における心の余裕」の大切さは、忙しく働く自分にとって、時として深い哲学のように胸に響くことがありました。
  • 春子が人見知りを克服しようと、少しずつ周囲の人と関わっていく姿を応援したくなります。「居るだけでも良い」というメッセージが作品全体に流れていて、社会の喧騒に疲れた時に読み返すと本当に救われます。
  • 登場人物たちが皆、それぞれの「働かない理由」や生き方を持っていて、多様性を認める温かさがあります。消耗エネルギーゼロで読める日常描写の数々は、夜寝る前のリラックスタイムにこれ以上ないほど最適です。
  • アホな兄妹のやり取りにクスリと笑いつつ、ふとした瞬間に家族の絆や優しさを感じさせてくれるバランスが絶妙です。「世間の価値観に縛られない幸せ」を肯定してくれる、唯一無二のほのぼの漫画だと思います。

悪い所

  • 「働かずに生活し続ける」という設定に、どうしても現実的な生活費や将来への不安を考えてしまい、純粋に楽しめない瞬間がありました。フィクションだと割り切るには、少し身近すぎるテーマかもしれません。
  • 春子の性格が物語の進行と共に、当初の控えめなものから少し図々しく変わったように見えて、戸惑いました。初期の繊細な妹キャラが好きだった読者としては、この変化を受け入れるのに時間がかかりそうです。
  • 「働かなくてもいい」というメッセージが強すぎて、社会で必死に頑張っている自分を否定されているような、不思議な苛立ちを覚えることがありました。読む人の現在の状況によって、かなり評価が分かれる作品です。
  • 兄妹の仲が良すぎて、時折「共依存」のように見えてしまう不気味さを感じる場面がありました。仲が良いのは素晴らしいことですが、もう少し外の世界に対する健全な危機感も描いてほしかったなと感じます。
  • 1話完結の日常の繰り返しなので、物語としての大きな進展やドラマを期待して読むと、少し単調に感じて飽きてしまうかもしれません。あくまで「空気感を楽しむ」作品だと理解して読む必要があります。

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